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「お茶の間騒がせ」の設定のルリ帝。
帝人は女の子。キャラ崩壊、捏造のもはやパラレル。
よろしければ、どうぞ。
私の親友は非日常が大好き。
彼女は私を怖がらなかった。
そう、私が殺人鬼ハリウッドでも、彼女は私を恐がらなかった。
むしろ、喜んでいた。
そんな彼女は彼女で不思議な子だった。
よくよく聞けば彼女の周りは怪物で溢れていたのだ。
そんな私達は親友。
「ルリちゃん!」
「ごめんなさい、遅れちゃって」
「いやいや大丈夫。」
ヒラヒラと足にまとわりつくスカートが煩わしいと思いつつ駆け寄る。
「あれ、ルリちゃん」
「?」
「いや、その……もう少し変装したら?」
「サングラスって見えにくくて苦手…」
「あはは、あー、じゃあ髪型を変えるとか…」
さらりと髪を梳かれる。
「帝は心配性じゃない?」
「うーん、だってせっかくのお休みなんだし………」
「……まぁせっかくのお休みを邪魔されたくは無いけれど…」
そう言えば帝は私の髪を二つに結ぶ。
「ならこれで」
「………ありがとう」
帝は優しいなぁ。思わず笑みが零れてしまう。
「帝、今日はどこに行くの?」
「カラオケ!新曲歌って欲しいし」
「自分は歌わないの?」
「うっ………苦手なんだよ…」
「ふふ…個室なのは賛成。」
かつんかつんとヒールを鳴らして歩き出す。
「あ、そう言えば、」
帝が履いているジーンズ可愛いなぁ。と思いつつ服買いたいなぁと思案していれば帝が声を上げる。
「ルリちゃん、羽島さんと共演してたよね」
「………………はねじまさん?」
どうして、帝がそんな特定の芸能人の名前を。
「……幽平さんがどうかしたの?」
「え、ああ……その、あの人、変わった人だよね」
「…………」
変わった人。帝にとってその単語は友達になりたい人に当てはまる事が多い。
羽島幽平という人はたしかに、変わった人だ。
自分と同じ怪物でもある。
「静雄さん……えっと、バーテン服の人ね、と兄弟だったみたいで…前鍋を一緒に囲んだんだけど………面白い人だった」
「……悪い人では無いけど…」
「ルリちゃんの前でも無表情だった?」
こてんと首を傾げる帝は可愛い。
「ええ。本人は笑ってるつもりでも無表情だったけど」
「へえ……」
ああ、嘘はついていないけれど。
やってしまった。と帝の輝く顔を見て溜め息をつく。
帝の言う変わった人が帝のお眼鏡にかなった時、彼女の眼は輝き、1週間以上はその人の話題になるのは確実。
「さ、行こう」
にこりと笑って帝は私の手を取る。
「ええ」
その日は私が6割、帝が4割歌い、流れがゆるい時間を過ごし、帝の家でご飯を食べて帰った。
ああ、羽島幽平の話題がやはり一番多かったけれど幸せな休日ではあった。
「ルリさん」
「あ、…幽平さん」
「良かった、間に合った」
撮影が終わり、あとは帰るだけの私を追いかけてきた幽平さんが私を呼ぶ。
「あのさ」
「…………はい」
帝はこの人の出る作品をすべて見たのだろうか。
相変わらず無表情だけれど美しい造形の顔を見る。
「帝人さんと仲いいって聞いたんだけど」
「……ええ」
帝の名前が出た事に多少驚きつつ私の中で警報が鳴り響く。
嗚呼!嗚呼!お願い!お願いだから!
「帝人さんの好きな食べ物って何かな。」
お礼に渡したいんだけど。
無表情な彫刻が呟く。
「…み、そだれ焼き鳥」
「味噌だれ焼き鳥?………わかりました、どうも」
「あ、の…幽平さん」
「?」
「………いえ、なんでも…お疲れ様でした」
「うん。お疲れ様」
カツ、と幽平さんが一歩踏み出し、振り向く。
「あ、ルリさん」
「は、はい」
「送りましょうか?」
「いえ、大丈夫です」
「そうですか」
「ええ。お気遣い、ありがとうございます」
「いえ、当然のことです。では」
「ええ、さようなら」
カツ、カツ
お互い歩き出す。
警報は相変わらず頭の中でガンガン鳴り響く。
嗚呼!あの顔!確かに奥に潜んでいる感情!嗚呼、あの人が!他人にあまり関心を向けないあの人が!
「みか……」
世の中には意外に怪物が沢山居る。
怪物は受け入れてくれる人間が好きだ。それはそう、誰だって愛されたいし、愛したい。
帝は怪物が好きだ。私は帝が好きで、きっと、そう、
妖精も、喧嘩人形と呼ばれる彼も、羽島幽平も…………
「…………得体の知れない、ひとに」
帝をあげるわけにはいかない。
誰かのものになるのだったらそれは世界一素敵な怪物でなくては。
そうしたら彼女は幸せだし、私も幸せだ。
彼が帝の特定の人になってしまうには早すぎる。
帝は押しに弱い。危ない。カモがネギを背負って帝のもとへやってくるというものだ。
………カモが狼だったら、
危ない。非常に宜しくない。
私は世界でたったひとりの親友を大切にしたい。
警報はいつしか歌のように、そして遠ざかっていった。
************
そしてそのうち「お茶の間騒がせ」なルリと幽の関係に。
ルリちゃんには帝人に対してタメにしてみました。幽ルリ小説で割にルリちゃんがタメだったりしたので…(心中でだけど)
みかど。だけどルリちゃんだけみか呼び。とか可愛いかなぁとか思ったんだけどむにゃむにゃ……
ルリちゃん呼びにするかルリさん呼びにするかルリ呼びにするかちょっと悩んだけど帝人にはルリちゃんと呼んで貰いました………うーんどの呼び方がいいかな……。悩む…
あ、幽は基本フェミニストです。
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幽帝←臨。幽帝臨って何サンドでしょうね。静雄さんも少し。
よろしければ、どうぞ。
「ねえ、」
無表情で不機嫌なオーラは超威圧感ある。
竜ヶ峰帝人は痛感した。
「俺、その人は呼んだ覚え無いんだけど。」
ああ、そうでしょうとも!!
「いやぁ帝人くんが寂しそうに一人で待ってたから俺が相手してあげてたの。久しぶりだねぇ平和島幽くん」
「……お久しぶりです折原さん。」
「相変わらずの鉄仮面ぶりだね」
「……………はあ」
「あの、臨也さん」
待ち合わせ場所には少し早めに行く派である帝人は待ち合わせ時間の10分前に待ち合わせ場所についた。
テスト週間だった為、午前で授業が終わり、多忙な恋人である幽と久しぶりにゆっくり過ごせると思い、友人にその旨を話しうきうきと待ち合わせ場所に向かった。
ここまでは良いのだが、待ち合わせ場所でぼんやりと待つ帝人に臨也が近付いたのだ。
この時程帝人は自分の10分前行動を恨んだ事はない。
やぁ帝人くん一昨日ぶりだね。ああ、もうテスト期間か、大変だねぇ学生も。
テスト期間がどうして午前で終わるのか知ってる?午後勉強して欲しいからだよ!まぁ大半の学生は早く帰れてラッキーとしか思っていないだろうけどね、君みたいに。
会うなりペラペラと話し出す臨也に帝人は頭を抱えたくなった。
もしかして今日僕が幽さんと会うの知ってるのかな……。
帝人は幽と恋仲になって初めてのデートの事を思い出して胃が痛くなりそうだった。
ペラペラと喋る臨也に「はぁ」だの「へぇ」だの適当な相槌を打ってあしらっていたら幽が来てしまった。
そして冒頭に至る。
無表情だけれど幽は不機嫌だ。
早く臨也をこの場から退かせないと…。
「あの、臨也さん」
「ん?なんだい帝人くん」
「あ…う、えぇと…………………僕、これから…で、デートなの…で」
帰ってください。
と必死に言葉を紡ぐ。デートという単語は聞き取れるか危うい位の声量だったが。
「平和島幽くんとデートなんてつまらないでしょう。何考えてるか解らないし、分かりにくいし?」
ぶちっ
その言葉に帝人は血管の切れる音を聞いた。
何で貴方にそんな事を言われないといけないんだ。
どうしてそんな事を言うんだ。
気にしている事を、どうして!
「貴方が知らないだけですよ、幽さんを」
真っ直ぐ帝人は臨也を見つめる。
「幽さんは、ちゃんと怒ったり、喜んだりします。臨也さんが解らないだけです」
ぱちりと臨也と幽が瞬きをする。
「ああでも、解らなくていいです。僕だけが解っていれば、いいです。
けれど幽さんの事を解っていないのに侮辱しないでください。」
あまりにも真っ直ぐ見つめてくるので臨也は顔に穴が空くと思った。
帝人に空けられるのならきっとそれは愛しいものになるのだろうけど。
「……はぁ~分かったよ、今日は大人しく退散するよ、これ以上帝人くんに嫌われたくないしね」
「是非そうしてください。行きましょう幽さん」
「……うん」
幽の腕を掴んで帝人は歩き出す。
「あ…折原さん」
「何だい」
幽は無表情で淡々と言う。
「御礼に良いことを教えます、兄貴がもう来ますよ。」
「え?」
「は?」
「いぃぃざぁぁぁやぁぁぁぁ何処だァアアア!?」
無表情で言ったそれは良いことなのか、解らないが聞こえてきた怒声にとりあえず臨也は肩を落とす。
「帰らざるを得ないって感じだねぇ、じゃあまたね、帝人くん。愛してるよ!」
「早く帰ってください!」
黒いファーの付いたコートを翻して臨也は人混みに紛れて行った。
「幽!帝人!」
静雄が二人の姿を見付けて駆け寄る。
「平気か?何もされてないか?」
「え?あ……はい」
「大丈夫みたい」
「ん?幽…なに嬉しそうにしてんだよ」
「えっ」
「うん、ちょっとね」
帝人は幽を見つめる、が無表情のまま静雄と会話している幽が嬉しそうには見えなかった。
……さっきは解るとか言ってたけど……静雄さんには勝てないなぁ。
「兄貴、今日うちに寄るでしょう?」
「お、いいのか」
「うん、肴は惚気話だけど」
「そういや最近飲んでねぇなぁ」
「仕事終わったら来てね」
「ああ」
惚気話って。内心で突っ込むが二人は今夜飲むらしい。
僕も20歳こえてたらなぁと思わずにはいられない。
「じゃあな、帝人。また後でな」
ぽん、と帝人の頭に手を乗せ、静雄は身を翻す。
「あっ、はい、また!」
「帝人くん、買い物して行こう。」
「はい」
「………テスト期間なのにごめんね」
「いえ、いいんです。大丈夫です。」
手を繋いで歩き出す。
コンパスの差は明らかなのに帝人には丁度良い速度に気遣いが見えて帝人は笑む。
スーパーに入って夕飯のレシピを考えつつ、キャベツを選んで居るときに幽が帝人の隣に並ぶ。
「さっき」
「?」
「俺の事、解るのは自分だけでいいって言ってくれて凄く嬉しかった」
「あっ、ああ、……でも……本当の、事ですから…」
「うん、ありがとう」
ちらりと見た幽の顔が幸せそうに見えたのが気のせいではないと良い。
そう帝人は思いつつ、キャベツをカゴに入れた。
***************
幽帝←臨。この幽は静雄さんをよく携帯で呼び出しそうだ(笑)
幽は折原さん呼びな気がする。何故か。
私の中の帝人は最初料理が凄く下手だったけど今では超料理上手い。とかが理想。夢見すぎ?知ってる!
幽が嬉しそうに見えなかった帝人はレベルが足りないではなく、帝人と一緒に居る時はいつも嬉しそうだから帝人には無表情に見える。とかだともえる。
青→(ry)→帝
青葉がM。
それでもよろしければ、どうぞ。
「先輩」
「うん?」
丸い目に自分が映るのを見て頬が緩みそうになる。
「先輩」
「うん、なに?」
「触っていいですか?」
夕焼けに染まる先輩。綺麗だなぁと思いながら返事を待てば先輩が長く息を吐く。
「別にいいよ。あ、変なことはしないでね。」
「はい!ありがとうございます」
手を握って、腕を持上げる。先輩はオレンジ色に染まった顔で首を傾げる。
そのまま持ち上げた腕をスライドさせて先輩の背中に片腕を回す。
「青葉く、ん」
「はい」
「君って寂しいの?」
じっと俺を見つめる先輩が可愛らしい!
「どうでしょうね」
背中に回していない方の手で先輩の頬を撫でる。
「……………」
あ、先輩の目が変わった。
怒られるかな。
「青葉くん」
「はい」
「君は僕に何を求めてるのかな?」
口だけを動かす先輩。
冷えた瞳に背筋がゾクゾクする。
ああ先輩!俺はこんなにあなたを想ってます!!
「んぅ、」
あからさまな拒絶をされないのをいいことに、先輩の唇を奪う。
「ん、んっ、ん」
抱き締めながらキスとか恋人っぽくないですか?なんて聞けないけど恋人っぽい感じがするから俺は逃げようとする先輩の頭を押さえつけて、腰を抱く。
「はぁ、ぁ」
眉をしかめて口から吐息と共に漏れる声。
……………先輩、それはエロいです。
「つぁっ…!!」
ギリリと鎖骨あたりに爪を立てられた。
驚いて唇を離して、手を離してしまった。
「はっ、はぁっ……………青葉くん」
じろりと、澄んだ目に鋭い光が宿る。
ゾクゾクするんです。
貴方のそういう目を見ると。
ゾクゾクするんです。
誰も居ない海に身を投げ出したくなるように。
先輩はごしごし唇を拭う。
「……触ってもいいとは言ったけど、君…調子に乗りすぎだよ。」
ゾクゾクします。あなたの冷たい声も。
「はっ、先輩見るとつい自制が利かなくて……」
「ふうん……その目、僕を見れないようにくり貫いてあげようか」
「駄目ですよ先輩」
口の端が上がる。先輩の口の端は下がる。
「今度は先輩の声だけで自制心が溶かされてしまいます」
「……そしたら耳も削ぎ落とすよ」
「ははっ、そしたら俺は先輩の物ですね」
「要らないよ君の目だとか耳だとか」
「つれないなぁ」
「青葉くん」
先輩は俺に背を向ける。夕焼けは少しずつ藍色になっていっている。
「君と話してると可笑しくなりそうだよ。」
そう言って先輩は扉の向こうに消えた。
「可笑しくなってしまいましょうよ」
俺は独り呟いた。
もう俺は貴方に逢ってから可笑しくなっているのに!
**************
やっぱりマゾ葉くんみたいな(笑)
青帝っていっつもエロティックな話にしたくなります(ねっちょりな話)。下ネタとかにしたくなります。でも自制してます。
だってオープンに表示したいんです……オープンにしたらR15サイトになっちゃうし………
リクエストの時に「青帝で自重しない話」位のリクエストが来たらきっとR15な話だわな。R15の定義もよく分かりませんが。…ソロプレイはR15だと思ry
帝人:絵描き な設定で幽帝。
お互いに初対面なパラレル。
それでもよろしければ、どうぞ
毎日毎日、見掛ける人がいる。
愛車で家に向かうときに何気無く外を見たのがきっかけだ。
イーゼルを置いて少年がなにやら悩んでいるようにキャンパスに向かっている。
少し、珍しいと思った。
次の日も同じところでやはり少年はキャンパスに向かって悩んでいた。
雨が降っている日は流石に居ないと思ったら傘を差して少年は立っていた。
毎日毎日同じところに居る。
気になった俺は休日に近くに寄ってみようと思った。
あんな少年が何故キャンパスに毎日向かうのか気になってしょうがない。
人通りが多くは無い所だし騒がれる事は無いだろうと思いつつ帽子とサングラス、あと前髪を少し変えて俺は彼の所へ歩き出した。
少年は今日も居た。
快晴の下でキャンパスと睨めっこ。
キャンパスは少し黒ずんで描いては消してを繰り返してるんだろうなと思った。
「こんにちは」
声を掛けても彼はうんうん唸っている。
彼の正面に回って目の前に立つと少年は顔を上げた。
「わっ、」
「こんにちは」
「え、あ、こんにちは」
顔を上げた少年は中学生のような顔だった。
大きな瞳は困惑の色をしている。
知らない人に話しかけられたら当たり前か…。
「いい天気ですね」
「あ、はい。そうですね、風も気持ちよくて……」
「何を描いてるんですか?」
単刀直入に聞いてみる。嫌だったら答えなくていいと言えば彼はワイシャツの袖を折りながら
「なかなか描けなくて悩んでいる所なんです」
と困ったように笑う。
「それで毎日ここに?」
「えっ?」
驚いたように自分を見る彼に自分も苦笑して(きっと顔に出てないだろうけど)毎日居るのを見て声を掛けたんですと告白すれば彼の顔は赤くなる。
「すみません」
と謝られ首を傾げれば
「あ、いえその……通行の邪魔でした?」
見当違いな事を言われる。
「いえ、車から見てました」
「は、あ、もしかして……フェラーリ……」
「多分、それです」
「ふふ、僕も毎日見てます」
くすくすと笑う彼の顔は本当に幼い。
「あの」
「はい?」
「私は幽と言います。」
「あ、僕は帝人と言います」
「帝人さん」
「はい」
「描きたいものがあるんですか?」
毎日毎日ここで悩むということは描きたいものがあるんだろうか。教えてもらったばかりの名前を口にする。
俺の方が年上だろうけど親しくないのにタメは失礼かと思い丁寧な言葉のまま。
「なにかを描かなくてはいけないんです。提出するものなので」
「………提出?」
「ええ、一応。新しい絵も置いとかないとと思いまして。」
あ、展示会用なんですけれど。
と付け足す彼の表情は何故か暗い。
「風景画ですか」
「いえ!何でもいいんですけどね……」
ここに来ちゃったんです。だから風景画にしようかなって…。
そう苦笑する彼にそういえばと閃いた。
「私を描いてみてはどうですか?」
「へ?」
サングラスと帽子を外し、サングラスは胸ポケットに掛けて前髪をいつも通りに直す。
「わ、」
「私は絵になるそうなので」
これは最近の仕事でやたら言われた一言だ。
幽平さん(芸名)はボロいTシャツもブランドものに見えますね。
とか言われたけどボロいTシャツはボロいTシャツだと思う。
ぽかんと口を開けたまま俺を見る彼。
「あの?」
「う、わ……あの、……かっこいい、ですね…」
「…ありがとうございます」
「描いてもいいんですか?」
「私なんかで良ければ」
「あ、の……じゃあ帽子を胸の前で……そう……あ、そのまま…なるべくすぐ描きますから」
そう言うなりサラサラと鉛筆がキャンパスの上を滑る。
チラチラと見たかと思えば自分をじっと見ながら滑る鉛筆を見て面白がる自分に気付く。
「……あの」
「はい」
「もしかしてモデルですか?」
「……えぇ、まぁ」
「道理で……」
足長い、とか、線対称な顔だなぁとか、まつげ長いとか、髪さらさらだなぁとか、帝人さんは呟く。
「あの……どうしてこんなに…良くしてくれるんですか?」
いつの間にか筆を動かしてる彼がやはり自分を見たまま問う。
「……そうですね………毎日毎日帝人さんがキャンパスの前で悩んでいるのを見てどうにかしてあげたいと思ったから…ですかね」
「ふふ、そんなんじゃあ幽さん身が持ちませんよ」
「いえ、どうにかしてあげたいと思ったのは貴方が初めてですからなんとも…」
ぴたりと筆が止まる。
「………」
「どうかしました?」
「いえ、…………何でも、ないです…」
ぺたりとまた筆が動く。
今どれくらい描けているのだろう。少し気になる。
「………あの」
「はい」
「帝人さん、よろしければアドレス交換してくれませんか?」
展示会に行けたら行きたいですし、連絡先が知りたいです。
と続ければほんのり赤く染まった頬で帝人さんは
「僕も同じ事考えてました。」
幽さんが、ご迷惑じゃなければ是非。
とはにかんだ。
それから彼の事をよく知って、帝人くんと呼ぶようになり、帝人くんと恋人になるのはまた別の話。
***********
美大とかそっち系の帝人。ちなみに青葉くんがやっぱり居るといいね。先輩!って(笑)
よそよそしい幽帝が書いてみたくて書いた話です(笑)
そしてやっぱり長い\(^o^)/
ごり押しなお話ボクと神様。やっとおしまい。すっきりしない。それでもよろしければ、どうぞ
「あ」
「あ」
「あ」
ばったり。
そんな感じだ。
それぞれのグループの一番前にいた三人はそれぞれ間の抜けた声を出す。
そしてそれぞれの顔を見てハッと気づく。
「帝人は?」
「あれ帝人先輩は?」
「竜ヶ峰くんは…」
ついさっきまで忘れていたのに紀田正臣、黒沼青葉、園原杏里はお互いの姿を目に映した途端竜ヶ峰帝人の事を思い出した。
「……えと、紀田くん、一緒じゃなかったんですね…」
「黒沼と一緒じゃなかったのか」
「園原先輩と一緒だと………」
「帝人を巻き込む訳にゃあいかんだろ」
「竜ヶ峰くんは関係ないですから…」
「先輩は引っ張り回すべきじゃないですから…」
三人で口々に言葉を発する。
「あの………じゃあ竜ヶ峰くんは…」
「…………なんか…」
「嫌な予感が………」
三人で俯く。
『帝人の家に行くか?』
差し出されたPDAを見て杏里は頷く。
そのPDAの意見を見た瞬間、紀田正臣と黒沼青葉は捕らえていた使徒を蹴り飛ばし園原杏里とセルティ・ストゥルルソンは捕らえていた使徒を峰打ち、影でそれぞれの使徒を捕縛した。
「よっしお前ら、後は俺がやるから解散!」
「車出せ車!」
「あっ杏里ずっこい!」
「あっ園原先輩ずるい!」
セルティのバイクに跨がる杏里に二人が騒ぎ、黒バイクは『お先に』とPDAに打ち、走り出す。
「おい黒沼!俺も乗せてくれ!」
「わっもう乗ってんじゃないですか!っと、早く出せ!!」
少し遅れてブルースクウェアの車も走り出す。
「スタッフロール?」
「そうそう。池袋中を巻き込んだ大事件、それを解決に導いた各カラーギャングみたいなね。皆が注目する中並んだりするのはどうかな」
「それってやっぱりエンディングなんじゃないですか」
ピリリリリリ!ピロロロ!
「綺麗に終わらないものには、エンディングは不要だよ。っていうか、取らないの?」
「臨也さんこそ」
ピリリリリリ!ピロロロ!
「帝人くんが取ったら取るよ」
「なんですかそれ。」
「……帝人くん。ちょっと協力してくれる?そしたら大円団エンディングだから」
プルルルルル…プルルルルル……
プルルルルル…プルルルルル………
「出ねー…!!」
「先輩も出ない…」
「……竜ヶ峰くん……」
4人は帝人の部屋に居た。
不法侵入だが、不用心にも鍵は開けっ放しだったのだ。
だからこそ、心配で各自電話を掛けているのだが。
「臨也さんぜってー居留守だ…あの人はいつも…くそっ!!」
「竜ヶ峰くん……一体どこに…」
……「帰ってくるんでしょうかね」
「不吉な事言うなよ!!」
プルルルルル…プルルルプツッ
『も、もしもし』
『はぁい、何かな黒沼青葉くん』
「帝人!」
「なんで折原臨也が!!」
「帝人ぉーっ心配したぞ!今ドコだ!?」
「なんで帝人先輩の携帯をあんたが持ってるんですか!!」
「………なんだか」
『相手が違うみたいだね…』
様子を見ていた杏里とセルティは首を傾げた。
「ちょ、紀田先輩代わってくださいよ」
『え、なにその言い方』
『えー……っと、今は臨也さんのとこに居るよ』
「今すぐ帰ってきなさい!そんな子に育てた覚えありません!」
『育ててもらった覚えは無いよ』
「折原臨也さんなに考えてるんですか」
『いやいや何も。ただ期待を裏切りたかっただけだよ』
「死ねばいいのに」
『帝人くん黒沼青葉くんが俺に死ねって言うよ!』
『仕方ないですよ臨也さん、土に還ればいいと思います。でさ、正臣』
「おいおい回線混みすぎだろシェイクしすぎだろ、なんだ?」
『黄巾賊の人集めてあの、中央公園に来れる?』
「オーイさっきカッチョ良く解散したばっかだぞ…」
『できない?』
「何すんだよ」
『冗談はさておき…ブルースクウェアの連中集めて中央公園に行けないかな』
「何で貴方の指示に従わないといけないんですか。」
『帝人くんのご要望だよ』
「どうせあんたが絡んでるくせに…ペテン師め。一体何を企んでるんです?」
『『ゲームを終わらせる為だよ』』
「……………帝人?」
「はぁ?」
『あーっと、杏里ちゃん居るかい?』
「……居ますよ」
『代わって。』
「…………………園原先輩」
――パタリと二人で携帯を閉じる。
「全く……僕に罪を擦り付けようとしてません?」
「君は神様なんだろう?」
「設定的には臨也さんでしょう」
「でも、君は分類されていないのにちゃあんと認識されている。自分で神様になっていたって言っていたじゃない」
「…………嫌な大人ですね」
「ははっ嫌いじゃないくせに」
「………………」
全く悪びれずに笑う臨也に帝人はため息をつくしかなかった。
それでも、帝人の顔はこのマンションに来た時よりも晴れやかだった。
ようやくこの馬鹿げた騒動が終わるのだ。自分が“神様”を発見し、友人達が自分の存在を思い出し、黒幕の臨也に辿り着いた今…………。
池袋ではその日、赤、青、黄、白、黒の紙吹雪が盛大に舞った。
[何だ、止めたのか?神様ごっこ]
【本当の神様にお叱りを受けてね】
[そりゃあそうさ、その内池袋に殺されるぞお前]
【そんなのに殺されてたまるか】
[で、本当の神様ってのは何だ?遂に宗教でも?]
【分類から外れた子さ。】
[そんなニアミスしてたのかお前]
【なんだ、お前も知らなかったのか?】
[はははっよっぽど影の薄い子なんだな]
【そんな事はない】
[………………ん?]
[………ああ、ダラーズのボスか]
【不思議だよねぇ、赤ん坊まで分類してたのに。】
[ははっまぁよくやった方だと思うけどな][ところで]
[何で自分から情報を流し始めたんだ?]
【神のみぞ知る。だ】
【というか、確信してたからな。バレる時期を。】
[神のお告げだな。それって、あの夢の話だろ?]
【ああそうだ。】
【全く、神様っていうのは怖い。無自覚に街を、人を監視して必要な分だけ束ねている】
[まあでも………神様からのお叱りだけで良かったじゃないか]
【ああ全く、非日常に寛大な神様で良かったよ。】
***************
神様ごっこのきっかけは『神様にでもなった気分だよねぇ………神様アターック!』がエスカレートしたものです。あれ誰か『神様にでもなったつもり?』って臨也に言ってたような………。まぁその辺。軽いノリです。
ボクと魔王。をクリアしてこんな設定使えないかなぁと悩んだ結果。あああいつか書き直したい……。矛盾だらけというか、あれだ、押し付け感しかない…ごり押し。
設定をうまく活かせない話でした。反省。本当はすぐ臨也に会って臨也さんでしょこれ。帝人くん大正解!って言って二人でチェスのように池袋を操る話にするボクと神様にするのも悩んだんですが…そっちはそっちで無理でした。力量不足が窺えます。ガッカリ!
青葉は攻撃力は無いけど的確に急所を蹴る奴だといい。(コソッ)
まぁそんなごり押しな話でもここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
ご都合主義設定のボクと神様。色々ごり押しな話になりました…ゴリゴリ。それでもよろしければどうぞ。
それでも皆、池袋で生きている。
「こんにちは臨也さん」
久しぶりに見た顔は相変わらず何かを企んでるような顔だった。
「やぁ久しぶりだねぇ帝人くん。上がってよ」
「お邪魔します」
広い部屋、波江さんがパソコンを眺めていると思えば僕に目を向ける。
「………あら、珍しいわね」
「こんにちは」
頭を下げつつソファーに腰掛ける。
「さて、帝人くんは新宿にわざわざ来てまで、俺と話がしたかったのかな?」
「新宿に来ないと臨也さんと話せませんから」
「ああ、色のこと?確かに、池袋からここは離れているから誰とでも話せるね。」
それは初耳だった。
口の端が思わず上がる。
「そうなんですか、それは初耳です。」
「あれ?そうなのかい?てっきり試していると思ったけど。」
「僕には関係ないですから」
「それで、君は何を聞きに来たのかな?」
にこりと笑う臨也さん。
ことりと波江さんが僕の前にカップを置く
「ありがとうございます、ええと……………では単刀直入に聞きますね」
「?」
「臨也さん、神様になった気分はどうですか?」
ぱちぱちと臨也さんは瞬きをする。
「驚いたなぁ、俺を疑ってるの?」
「答えられませんか?じゃあ質問を変えましょうか」
「ふぅん、君、学校をサボってまでそんな事聞きにきたの?」
「………今、来良学園に竜ヶ峰帝人は居ません」
「………?」
「ふふ、神様と幽霊って、似たようなものみたいですね。
誰にも理解されないけれど、確かに此処にいる。」
こくり。紅茶を飲む。わざわざお砂糖を入れてくれたらしく、ほっとする甘さだった。
「臨也さんは黒でしたっけ」
「……………そうだよ」
「じゃあ神様は僕なんでしょうかね」
嗚呼、可笑しい。
笑いたいような、泣きたいような。
神様ってこんな気分なんだろうか。
1人で全てに関われるのに、酷く寂しい。
「帝人くん?」
「臨也さん、神様って何色でしょうね」
「使徒が白だから白なんじゃないかな」
「幽霊って何色なんでしょうね」
「……さあ、そこまで知らないよ」
「臨也さん、僕ってなんでしょうか」
臨也さんの眉間に皺が寄る。
「帝人くんは何が言いたいのかな?」
「無色な人は池袋の何処に行けば良いんでしょうか」
「………は?」
あ、本気で驚いてる。
「あれ?知らなかったんですか?僕は赤色でも黄色でも青色でも黒でも白でもありませんよ?」
情報屋でも意外に知らないんですね。
そう付け足せば臨也さんは笑った。
「あはっ、アハハハハハ!最高だよ帝人くん!!」
何が最高なものか。僕の気分は最低だ。
「まさにダラーズのリーダーじゃないか!ははっ」
「笑い事じゃないです。」
「へえ、じゃあ君は色が無いから池袋で孤立してるわけか!」
「…………いいえ、存在しなくなってるんだと、思います。思いたくないですけど」
「人間って希薄だねぇ」
いつぞや聞いた台詞だなぁ。
「紀田正臣くんがしゃかりきに黄巾賊、兼俺のバイトとして神様探しに必死になってたのはそのせいか。」
「………そう、なんですか」
「でも彼も何のために神様探してるのか解らなくなってたみたいだけどね」
「……………」
「園原杏里ちゃんもセルティと池袋中なにやら歩いてるみたいだし、君の可愛い後輩くん達も白狩りしてるし」
「……………………」
「その割には君と接触していないのは、池袋から竜ヶ峰帝人が消えたからかな?」
「消えてないと………信じたいんですけどね」
「可哀想に」
「…………」
「こいつとは会話するなと言って脅せばまんまと実行して、お互いに干渉しなくても生きていけるし、必要の無い情報は削除していく。いやぁ本当に人間って興味深い!!」
「………臨也さん」
「なんだい?」
「どうしてこんな事したんですか?」
「………興味だよ。」
「興味…」
「人にはそれぞれ役割がある。君もそれはよく聞くだろう?」
「はあ…そうですね」
「俺は人間を分類しただけさ。そしたら今ではみんなそれぞれ分類された通り動いてる。」
「楽しかったですか」
「まぁそれなりに。下準備は面倒だったけど。でも誤算だったなぁ、君を分類し忘れだなんて」
「これ、いつまで続ける気なんですか」
「………もう終わると思うよ」
「できれば今すぐ止めて欲しいんですけど」
「まぁそろそろ終わりだって……君が俺に辿り着いて、多分…他も辿り着くだろうし。」
情報を少しずつ流してるからね。にこにこしたまま話す臨也さん。
ああ、この人にとってはこれは本当にゲームみたいなものだったんだ。
「神様になった気分は、そこそこ楽しかった。ですか?」
「……………まぁそうだね。」
すっかり冷めた紅茶を飲む。
臨也さんはソファーの縁に頭を乗せる。
「それにしても、紀田正臣くんからの疑いはなくなったのに…君はいつから確信したのかな?」
「臨也さんは神様と分類された人間を両立したのがそもそも失敗だったんですよ」
「へえ」
紅茶を飲み干してソーサーにカップを置く。
「神様になるのに必死で自分が駒になるのを忘れていたのが敗因ですよ」
「誰も気にしてない筈だったんだよ」
まぁそうだろうなとは思う。実際色分けされなかった自分は“誰も気にしない存在”になっているのだし。
「……………僕を分類し忘れたのは何故ですか?」
「うーん、悩んだんだけどねぇ。色を増やそうとも思ったよ。君と紀田正臣くんと園原杏里ちゃんは分けたかったし。」
固い友情がほどけるのを見たかったからね。
と語る臨也さん。最低だ。
「でも青色にすると黒沼青葉くんが邪魔だし。黒にしようとも思ったよ。でもどこに行っても君は溶け込むし、異物な気もするし…………って悩んでたらそのままだったんだね。」
「臨也さんって本当人として最低ですね」
「ははっでも人間皆希薄な事が解ったじゃない。恋人と違う色でその愛を貫き通す奴は居なかったし。」
その恋人達は凄く気の毒だなぁと何処か遠い目で思った。
「臨也さん」
「なんだい」
「このゲーム、メリットはあったんですか?」
「面白いのは見れたってだけかな」
「じゃあやっぱり無意味ですよね、止めましょうよ」
「まぁまぁそう急かなくても。」
「…………エンディングも用意してるんですか?」
「まさか!ああでも………」
ピリリリリリ!ピロロロ!ピリリリリリ!ピロロロ
ふたつの携帯が鳴り響いた。僕のと、臨也さんのだ
「スタッフロールはあるかもね」
*****************
デメリットは大金を動かした事。
臨也さん……デメリットのが遥かにでかいよ……。
元ネタに近付けようと躍起になって書いてるので奥行きの無い話だわーとここで凄いガッカリ。もっと練れたらよかったのに……ねりねり…
そしてシズーオは出番無し。そんなもんです…
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