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幽帝←臨。幽帝臨って何サンドでしょうね。静雄さんも少し。
よろしければ、どうぞ。


「ねえ、」

無表情で不機嫌なオーラは超威圧感ある。

竜ヶ峰帝人は痛感した。

「俺、その人は呼んだ覚え無いんだけど。」

ああ、そうでしょうとも!!

「いやぁ帝人くんが寂しそうに一人で待ってたから俺が相手してあげてたの。久しぶりだねぇ平和島幽くん」
「……お久しぶりです折原さん。」
「相変わらずの鉄仮面ぶりだね」
「……………はあ」
「あの、臨也さん」

待ち合わせ場所には少し早めに行く派である帝人は待ち合わせ時間の10分前に待ち合わせ場所についた。

テスト週間だった為、午前で授業が終わり、多忙な恋人である幽と久しぶりにゆっくり過ごせると思い、友人にその旨を話しうきうきと待ち合わせ場所に向かった。

ここまでは良いのだが、待ち合わせ場所でぼんやりと待つ帝人に臨也が近付いたのだ。

この時程帝人は自分の10分前行動を恨んだ事はない。

やぁ帝人くん一昨日ぶりだね。ああ、もうテスト期間か、大変だねぇ学生も。
テスト期間がどうして午前で終わるのか知ってる?午後勉強して欲しいからだよ!まぁ大半の学生は早く帰れてラッキーとしか思っていないだろうけどね、君みたいに。
会うなりペラペラと話し出す臨也に帝人は頭を抱えたくなった。
もしかして今日僕が幽さんと会うの知ってるのかな……。

帝人は幽と恋仲になって初めてのデートの事を思い出して胃が痛くなりそうだった。
ペラペラと喋る臨也に「はぁ」だの「へぇ」だの適当な相槌を打ってあしらっていたら幽が来てしまった。

そして冒頭に至る。

無表情だけれど幽は不機嫌だ。
早く臨也をこの場から退かせないと…。
「あの、臨也さん」
「ん?なんだい帝人くん」
「あ…う、えぇと…………………僕、これから…で、デートなの…で」
帰ってください。
と必死に言葉を紡ぐ。デートという単語は聞き取れるか危うい位の声量だったが。
「平和島幽くんとデートなんてつまらないでしょう。何考えてるか解らないし、分かりにくいし?」

ぶちっ
その言葉に帝人は血管の切れる音を聞いた。

何で貴方にそんな事を言われないといけないんだ。
どうしてそんな事を言うんだ。
気にしている事を、どうして!

「貴方が知らないだけですよ、幽さんを」
真っ直ぐ帝人は臨也を見つめる。
「幽さんは、ちゃんと怒ったり、喜んだりします。臨也さんが解らないだけです」

ぱちりと臨也と幽が瞬きをする。

「ああでも、解らなくていいです。僕だけが解っていれば、いいです。

けれど幽さんの事を解っていないのに侮辱しないでください。」

あまりにも真っ直ぐ見つめてくるので臨也は顔に穴が空くと思った。
帝人に空けられるのならきっとそれは愛しいものになるのだろうけど。
「……はぁ~分かったよ、今日は大人しく退散するよ、これ以上帝人くんに嫌われたくないしね」
「是非そうしてください。行きましょう幽さん」
「……うん」

幽の腕を掴んで帝人は歩き出す。
「あ…折原さん」
「何だい」
幽は無表情で淡々と言う。

「御礼に良いことを教えます、兄貴がもう来ますよ。」
「え?」
「は?」
「いぃぃざぁぁぁやぁぁぁぁ何処だァアアア!?」

無表情で言ったそれは良いことなのか、解らないが聞こえてきた怒声にとりあえず臨也は肩を落とす。

「帰らざるを得ないって感じだねぇ、じゃあまたね、帝人くん。愛してるよ!」
「早く帰ってください!」

黒いファーの付いたコートを翻して臨也は人混みに紛れて行った。

「幽!帝人!」

静雄が二人の姿を見付けて駆け寄る。

「平気か?何もされてないか?」

「え?あ……はい」
「大丈夫みたい」
「ん?幽…なに嬉しそうにしてんだよ」
「えっ」
「うん、ちょっとね」

帝人は幽を見つめる、が無表情のまま静雄と会話している幽が嬉しそうには見えなかった。

……さっきは解るとか言ってたけど……静雄さんには勝てないなぁ。

「兄貴、今日うちに寄るでしょう?」
「お、いいのか」
「うん、肴は惚気話だけど」
「そういや最近飲んでねぇなぁ」
「仕事終わったら来てね」
「ああ」

惚気話って。内心で突っ込むが二人は今夜飲むらしい。
僕も20歳こえてたらなぁと思わずにはいられない。

「じゃあな、帝人。また後でな」
ぽん、と帝人の頭に手を乗せ、静雄は身を翻す。
「あっ、はい、また!」
「帝人くん、買い物して行こう。」
「はい」
「………テスト期間なのにごめんね」
「いえ、いいんです。大丈夫です。」

手を繋いで歩き出す。
コンパスの差は明らかなのに帝人には丁度良い速度に気遣いが見えて帝人は笑む。

スーパーに入って夕飯のレシピを考えつつ、キャベツを選んで居るときに幽が帝人の隣に並ぶ。

「さっき」
「?」
「俺の事、解るのは自分だけでいいって言ってくれて凄く嬉しかった」
「あっ、ああ、……でも……本当の、事ですから…」
「うん、ありがとう」

ちらりと見た幽の顔が幸せそうに見えたのが気のせいではないと良い。
そう帝人は思いつつ、キャベツをカゴに入れた。

***************
幽帝←臨。この幽は静雄さんをよく携帯で呼び出しそうだ(笑)
幽は折原さん呼びな気がする。何故か。
私の中の帝人は最初料理が凄く下手だったけど今では超料理上手い。とかが理想。夢見すぎ?知ってる!

幽が嬉しそうに見えなかった帝人はレベルが足りないではなく、帝人と一緒に居る時はいつも嬉しそうだから帝人には無表情に見える。とかだともえる。


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