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只今Drrr中心。よろず倉庫です。たまに鬱。 現実逃避ばかり。常に\(^0^)/
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置いて行かれるような、感覚。

 

そんな事感じる必要はどこにもない。
だって現に彼らはボクの傍に居てくれるのだ。

けれど、何か見えない壁がボクと、彼らの間に割り込んできそうで。
いや、もう割り込んでいるのかもしれない。

 

「黒子っち~!見つけたッスよ!こんな所に居たんスか!」
体育館と、校舎を繋ぐ渡り廊下。
ボクはそこに座り込んでいた。
部活が終わって、誘われるように座った。

「黄瀬君」

てっきり、もう帰ったのかと。
驚いて黄瀬君を見上げると彼はにっこりと眩しく笑う。
「黒子っち!帰ろう?」
差し出された手を握る。

…ほら。彼はボクの傍に、居るじゃないか。

手を引かれたまま、校門へ向かえばキセキの世代と呼ばれる彼らが居た。
……待っていて、くれたんだろうか。
答えを求める気にはなれなかった。

「オレ、黒子っちを探すの得意になったッスよ!」
得意げに黄瀬君が笑う。
「……そう、ですか」
「?なんか黒子っち、元気ないッスね?」
どうしたの?と覗き込む瞳の美しい事。


「ボクが突然、居なくなったら見つけてくれますか?」


ばかげてる。
こんな質問、何の意味もない。
居なくなる予定もない。

それでも黄瀬君は真剣な表情でボクを見て。


「そりゃ、世界の裏側でも、見つけて見せるッスよ!」

それから、まっすぐな笑みを浮かべる。

「……そう、ですか」
思わず、つられてこっちまで頬が緩んでしまいそうだった。

「なんの話してんだよ」
「青峰君」
「ったく、帰るって時に…。お前どこ行ってたんだよ」
「すみません」
少し、一人になりたかったのかもしれません。
そう言えば青峰君はぱちり、瞬きをする。


ちょっとした好奇心が顔をだす。


「……青峰君は、ボクが居なくなったらどうします?」


「あ?」
「探して、くれますか?」
ため息が吐き出される。
あぁ、下らない質問なのは重々承知です。
冗談です、と笑えばいいのだろうか。
少し悩んでいれば

肩を抱かれた。

「ったりめーだろ、バカテツ」

今度はボクが瞬きをする番だった。
「ふふ、そうですか」
ちょっと意外です。
不思議な感じだ。青峰君がそう言ってくれるのは。
肩を抱かれたまま、他の三人にも聞いてみた。

「え?黒ちん居なくなっちゃうの?」
「例え話です」
「うーん、そっか。そうだなぁ……探しはするよ。」
寂しいもん。お菓子を掌から、ボクの掌へ移しつつ、巨体の彼はのんびりと言う。

「まず、はぐれないようにするのだよ」
その手で、掴んでいろ。
と神経質な彼はブリッジを上げながら、何やら意味深に言った。
「そうですね」
「お前は居なくなったら、誰よりも見つけにくいのだから」
袖でも、裾でも鞄でも、掴んでおけ。
そう付け足された言葉に胸が詰まる。

 

「逃げたら、の間違いじゃないの?」
赤髪を風に揺らしながら、彼はそういった。
「……赤司君には、そう見えますか?」
「ああ」
捕まえてほしいなら、いつだって捕まえてあげるよ。

「……逃げる、なんて」


何に。
湧き上がる孤独感は見ないふりをして。
肩にのしかかる体温に目を伏せた。

 


それから、ボクは結局彼らから逃げるように姿を消すことになった。

あの時、すでに彼には解っていたんだろうか。
なんでも、見通してしまうんだろうか。


屈託のない笑顔を向けられることもなく。
肩の体温も今はなく。
手の中にもお菓子はなく。
掴める袖も、裾もなく。


合わせる拳も無く。


ひとりぼっちになった。
自分から、ひとりぼっちになった。

 

寂しいのかもしれない。
ボクの中には、プールがあって。
その中の水が、流れるような。

空っぽになっていくような。

 


「こんなところに居たのか」


体育館と校舎を繋ぐ渡り廊下。
座り込んでいたら靴音が聞こえて。

鼓膜を刺激する声は、久しぶりの声だった。


「………あかしくん」

何か用ですか?
いいや、特には。
そうですか。

ほっといてください。
そう言うにはあまりも、あまりにもボクの心は渇いていた。


「ねえ、テツヤ」

彼は、ボクの事をそうは呼ばない。
……から少し驚いた。
まさかボクに触れてくるなんて。


「寂しいか?」
「……………」
「檻の中から、皆出て行ってしまった」
彼の言葉はたまに詩的だ。嫌いではないけれど。

「お前も、ついに壊された檻の中から出て行ってしまった」
「………」
「寂しいか?」
さっきと変わらないトーンで彼は言う。
全部わかってるような目で、ボクを見る。

全部、わかってるんでしょう?
全部キミはもう、解ってるんでしょう?
そう言ってしまいたいけれど、残念ながら彼はボクからの言葉を求めている。

 

「寂しくないです」


ボクの中に少ししか入っていない水が、瞳から零れた。
「寂しくなんかないです」
ぽろぽろと流れる滴が、これ以上出ないように袖で押さえつける。

「うそつきだね」

「ウソなんかついてません」
ぐいぐい、目を押さえればじわじわとブレザーにシミができるのが解る。
こういう時に限って、彼は甘い声をするのだ。

こういう時に限って。
彼はボクが、今一番なにが欲しいのか分かってくれるのだ。

背中に回るぬくもりにボクはしがみついた。

 

「テツヤ、僕はお前がどこに居ようが、逃げようが。見つけてあげるよ」

現に今、お前を見つけたしね。

じわじわと、じわじわと体が熱くなる。
「だから、何ですか」
だから、何だっていうんですか。

もう同じ檻に居た時とは違うんです。

「お前が扉を開けたら、その時は……」


耳に直接落とされた言葉にボクの心臓が脈打つ。


そんな言葉で、今更なんですか。
キミたちとボクは違うんだ。
全然違う。


「赤司君」
「うん?」

「その時、キミ達は待っててくれるんですか」
びしょびしょに濡れたブレザーと一緒に、温もりも離れる。

彼は柔らかな、優しい笑みを浮かべて

「勿論」

それだけ言って、渇いたボクに水を与えた。

半分位、満たされた水。
そうだ、いつか彼らと一緒に泳ごう。


ぬるま湯の中、ボクは未来を見据えた。

 

 

 

 

 

 

「ボクが居なくなったら見つけてくれますか」ってなんとなく聞いてみて皆でそれぞれ「世界の裏側でも見つけるッスよ」「ったりめーだろバカテツ」「探しはするよ~」「まずはぐれないようにするのだよ」「逃げたら、の間違いじゃないの?」って返してくれたんだけど結局見つけられたの赤司様だけだった

っていう妄想からの話でした。
バスケから離れられないのは黒子さん自身がバスケを心底愛してるからだと思いますけど、「あの人たちはまぎれもない天才です」って言ってるキセキの世代を倒すって目標立てたのは他にも理由があってほしいなぁなんて。
緑間君は、理解者に近いけど、この件に関しては自分が言葉をかけても無意味だと思ってればいいです。

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赤司さまと黒子さん。
赤司様なのでちょっとキャラがつかめてないかもです。
それでもよろしければ、どうぞ


彼は蛇の様だ。

黒子は何度目かは解らないが赤司を見てそう思った。

 

「テツヤ」

といきなり、突然、
呼ばれて驚きつつも黒子は赤司の方を向く。
驚いたのは呼ばれたことに対してではなく、赤司が[テツヤ]と自分の事を呼んだからだった。
好きに呼べばいいと思い、驚きはあっさり消えたのだが。
「どうかしたんですか?」
色々な意味を含めて黒子は赤司に問う。
「少し時間をくれないか?」
赤司はあっさりと言い放ち、黒子は別に構わないと思い頷く。


その時は大した用ではないのだろうなと、ひっそり思っていたのだが。


少し時間をくれないか。
と聞くだけはある。手を引かれ、案内された教室の椅子に座りながら黒子はぼんやりと赤司を見る。
赤司は先ほどから黒子の白い足首に針金を巻いては「きついか?」「これでは緩いな」等と言うのだ。
意味の解らないまま、「部活で使うんですか?」と聞けば赤司はこんなの使って何する気だ。ときっぱり切って捨てた。
じゃあなにを、と黒子は思ったのだが赤司はこれ位でいいか、と針金をぱちんとペンチで切って離れた。

「……何に使うんですか?」

二人きりしか居ない教室は夕暮れが射し、赤司の赤色の髪が一段と燃えるように美しかった。


「テツヤに使うんだよ」


あっさりと、やはり赤司はそう言った。
「ボクに?使う?」
訳がわかりません。とは流石に言えず黒子は先ほどの針金の感触を思い出す。
ボクの脚に嵌めて、どうする気なんでしょう。
赤司の考える事は黒子にも難解で、それでいて突拍子ない事が多く悩ませる。
顎に手をあて考えを巡らせれば赤司は気にしないでいいよと笑う。


黒子は赤司のその笑顔が好きではなかった。

ろくでもない目に遭ったことが多いからだ。
黒子はいやらしくも、悪意も感じられないようなその笑みに一度騙されたことがある。
その時とても人には言えないような目に遭ったのを黒子の肌は、脳は、身体はしっかりと記憶している。
そのせいか赤司のそういった笑顔に対してはつい、一歩後ろに下がってしまう。

「それにしても、テツヤは細いな」

メニューはきちんとこなしているのに。本当に筋肉が付き難い体質なんだな。と赤司は先ほどの針金をポケットにしまいながら呟く。

その動作を黒子は無意識に見つめてしまっていた。
なにか、何か嫌な事になりそうだと、そう思ったのだ。

赤司という人物は、勝敗がないようなことに関してはそれほど恐れるような存在ではない。
三年間の付き合いでそれだけは分かっていたので普段彼に接する時はそれなりに否定も曖昧な表現もする。
ただ、ただやっぱり笑顔を浮かべるときに関しては別で。


黒子は胸に鉛を仕込まれたような感覚に陥った。

嫌な予感しかしないのだ。本当に。

「テツヤ。お疲れさま、もういいぞ。悪かったな時間を割いてもらって」
「い、え。大丈夫です。」
顔を上げ、赤司の眼を見て黒子は息が詰まった。

そこに立って、ただ自分を見ている。

それだけなのに金縛りにあったかのように動けなくなるのだ。
そういう目を、赤司は意識的にするのだ。
「赤司君」
「ん?なんだ」
「前世とかって信じる方ですか?」
コンクリートの海に沈んだらこんな感じだろうか。
黒子は唾を飲み込む。
赤司はいきなりなんだと笑う。
そうだな、と赤司がつぶやく。
「蛇、だったのかもしれないな?」

上履きが床を叩く音がしたかと思うと、顎に手をかけられる。

「テツヤは、かえるだな」
「……」
ぞわりと黒子の背中が粟立った。

「丸呑みにしてしまうかもしれない」

「……お、断りします…」

ギラリと痛いくらい眩しい瞳に怯えている自分の顔が映っているのが見え、黒子はそっと赤司の手を自分の顎から外す。

「随分警戒されるようになったな」
「…当たり前です」
自分がどんな事をしたのか忘れてるんですか。
とはとても口には出せないが黒子は赤司を睨む。

「その割には、簡単についてきたけどな」
「…断ったら、何をされるのか分かりませんからね」
「それもそうか。」
俺もどうするか解らない。

カラカラと軽い音を立てて扉を開ける赤司の背中を見てそういえばと気になった事を思い出して

「赤司君、そういえば何で名前…呼び方変えたんですか?」
と問いかける。

「そうだな………印みたいなものだ。」
そのまま、じゃあな。と赤司はさっさと廊下に出てしまった。

黒子は針金をかけられた左足がひどく重く感じ、胸に埋められた鉛を吐き出すかのように息を吐いた。


それは二人が中学三年の時の話だった。

 

 

 

そして、そんな出来事はついさっきまで忘れていた位だった。


「やっぱりぴったりだな」

ガチリ

金属音がして、黒子は目の前の赤い髪を呆然と見つめる。
「な、にを」
一年前とは比べ物にならない、確実に黒子の脚を戒める為の金属が嵌められる。
「覚えてないのか?」
首を傾げる彼に黒子は首を振る。
「いいえ、けど」
何をしているのだろうと問わずには居られなかった。


―…修学旅行先の京都で、赤司が居た。
そこまでは黒子にとっては別に不思議でもなんでもなかったのだ。
ただ、気になったのが

「テツヤ、少し時間をくれないか」


彼はあの時と全く同じことを言ったのだ。
それだけが黒子の心に引っかかりはした。

逃げればよかったのかもしれない。
いや、逃げるべきだったのだきっと。

汗がこめかみを伝うのが解る。
冷たい金属の枷に、そして目の前の赤司に黒子はめまいがしそうだった。

いっそ倒れてしまえば逃れられるのではないかとそう思ったくらいだ。

「あのときは、針金だったじゃないですか」
冗談めいて口にすれば赤司は笑う。
「そんなもので捕えられるなら、いくらでも」
「どうしたんですか、いきなり」
ボク、修学旅行中なんですけど。
あくまで余裕を出して口に出したつもりだけれど、身体は正直だった。
黒子の声は震えていた。


「逃げるなら、止めないが?」


じゃらりと足枷から伸びる鎖が床を擦るのを見て黒子は息をのむ。

「逃げれるなら、とっくに逃げてます」

彼の言葉はじわじわと身体を締め付けるようだ。
黒子は息苦しさを感じて赤司から目をそらす。

「べつに、ここまでこだわるつもりはなかったけど」
鎖を手の中で遊ばせながら赤司は笑う。

 


「なんだか、知らぬ間に極上になってしまってたみたいでね」

 

このまま捕食されてしまうのではないかと、左足枷から伸びる鎖を見つめることしかできなかった。

 


(…捕食行為をするのは、毒蛇ですけどね。)

 

*******
支部にあげたものです。
いつもと書き方、表現の仕方変えて書いた(つもり)ですけど、
本当はもっと意味不明というかな表現を書くつもりだったけど書き終って読み直したら
割と普通であれ??みたいな。
小説として浮かんだのが赤黒だったのでついww
 

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クラエアです。
もしもエアリスが復活したら~みたいな感じで更に未来設定になっております。よろしければ、どうぞ





「ねえ、クラウド」

部屋に入った時からなにやらそわそわとするエアリス。
「どうしたんだ。らしくない」
首を傾げればあのね、と視線を合わせて真剣な表情で


「私、クラウドと外に行きたい」

等と言う。

「ふっ……どうしたんだ」
「うーんとね、なんていうのかな。デートまで行かなくてもいいの。ただクラウドと一緒に外に行きたいなぁって思って。」
「……そうか。……体の調子はいいのか?」
この前風邪で倒れたばかりだろう。
するとエアリスはふくれて、大丈夫だよ、治りました。
と子供っぽくいうものだから笑ってしまう。

「なら、外出するか。どこがいいんだ?」
「………どこでもいいよ。って言いたいところだけどそれだとクラウド、困るよね?」
「…そうだな。」
「うーんと、じゃあ前一緒にケーキ食べたところ、覚えてる?」
「……ああ、あそこか。」
確か前にエアリスが食べたいと言って行ったカフェ。
あそこをエアリスは大層気に入っていた。

エアリスの誕生日である明日は休日だ。

ああ、そうだ。エアリスの誕生日だ。


「なら、今日は早く寝るんだな。」
「はーい、早く寝ます」


さらさらと巻きの取れた髪に手を差し込んで額に口づけるとエアリスははにかんだ。

「「おやすみ」」

 

 

天気は珍しく快晴。雪も無いし雲もない。
本当に、良い天気だ。

「エアリス、まだか?」
「ん~!もうちょっと、待って。すぐ行くから…」

ヘルメットを持って玄関で待つ。
なんだか緊張するな。
いやに落ち着かない。二人で出かけるなんてよくある事なのにも関わらずだ。

「お待たせ」

と言って姿を見せたエアリスに俺は息をのむ。

うっすらと化粧を施して、髪型もいつもと違う結い方で服も随分可愛らしいものだった。
「おめかししてたの。ごめんね遅くなって。さ、行こ?」
「あ、ああ。行こう」

靴を履いたエアリスの手を引く。
「エスコート、するか?」
「……えへへ、ありがとう」
けれど、そんな可愛らしい服を着たエアリスをバイクに乗せるのには少し抵抗があった。

………車の免許も取るか真剣に悩んだくらいには。

店につくと店員に奥の方へ案内され、エアリスがくすくすと笑う。
「なんだか、私緊張してる。」
「……俺もだ」
「え?クラウドも?……ふふ、変だね、私たち。」
「そうかもな」
メニューを見て、注文をし、二人でランチが来るのを待つ。
「やっぱり。素敵だなぁ」
「ここがか?」
「うん、そう。何かほっとするの」
氷水の入ったグラスをカランコロと音を立たせながらエアリスはふふ、と笑う。
「どうしよう、私にやにやしてる」
「そうだな」
予想外の言葉に苦笑するしかなかった。
彼女も自分と同じようにこの状況を楽しんでいるのかと思うと、よかったと心の底から思う。
頼んだものが届いてぽつりぽつりとエアリスと話す。


「私ね、幸せなんだ」
「?」
「クラウドと、一緒に居て、一緒にご飯食べて、喋って。幸せ」
「…いきなりどうしたんだ」
「一緒に居てくれて、ありがとう」
って言いたかっただけ。とエアリスは最後の一口を口に入れる。

…………先を越されたような気がする。
俺が、言う事なのに。俺が言うべきことなのに。

 

「エアリス」

「ん?なあに?」

ポーチから小箱を取り出してエアリスの前に差し出す

「誕生日、おめでとう」

「……あ、ありがとう」

壊れ物を持つかのように、そろそろと小箱を持つエアリス。
「開けても、いい?」
「あんたにあげたプレゼントだ。好きにしてくれ」
じゃあ、遠慮なく。と言ってするすると細い指が包装を解いていく。

「綺麗なイヤリング」
「………あんたに、似合うと思ったんだ。」

「………ありがとうクラウド」

微笑んで、イヤリングを右耳につけて、ふふ、とエアリスがまた笑う
「似合うかな?」
「……ああ、似合ってる」
「あのねクラウド」
「…何だ。」

「幸せだなって、すごく思うの。本当にありがとう」

ぽろりと一粒涙が落ちて。

彼女は今までで一番綺麗に微笑んだ。


************
「実は、指輪かなって期待してたの」
「欲しいのか?」
「うん、ちょっとだけ」
「欲しいなら、やる」
「ほんと?」
「ああ。来年の誕生日にでも。」
「嬉しい。待っちゃう!」
「あーあ」
「どうした」
「幸せすぎて困っちゃうって事、あるんだね」

*******************

HAPPY BIRTHDAY!エアリス!

って事でおめでとうエアリス!!!!!!!!!!1
多分本編で復活したら、彼女は毎日幸せをかみしめて生きていくんじゃないかと。
そう思って書きました。
私の中では生きてますがね…!!!
 

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「誕生日にはいつも花をくれるのね」

くすりとリナリーが笑う。
「リナリーには花が似合うさね」

バサ、と花を詰めた籠を持ち上げればリナリーはびっくりしてオレを見る。

「ラビ、そんな沢山……どうしたの?」
「ちょっと任務が暖かいとこだったから花沢山咲いてたんさ」
「摘んだの?」
「摘んだのも、買ったのも。」
窓からリナリーの部屋に入って籠を傾ければパラパラと花が落ちる。

「もろい花はドライフラワーで、強い花は生花のままさー」
「綺麗……」

「リナリー、誕生日おめでとうさ」
「ありがとう。」

「…ラビ、来年は一輪でいいよ」
リナリーがさっきあげた一輪を持って言う。
「花が可哀想さ?」
なんとなく、リナリーが言いそうな事を言えばリナリーは目をぱちくりしてから
「うーん、そうね、それもそうだわ」
となにやら歯切れの悪い言葉。
「違うのか?」
「うーん………折角の誕生日、なんだから」

コツコツとリナリーは俺に近寄る。

「ラビと1日中居られる方が嬉しいわ」

にっこりと、リナリーはそう言った。

「……またまたぁ」
そんな期待させるような事言っちゃって!
と笑えばリナリーは目を伏せた。

「元気なラビの姿を見るだけで、いいの」

だから、こんな遅くにまで頑張って花を取らなくて良いのよ。

とリナリーは微笑んだ。

なあ!それって浮かれてもいい台詞?

1人胸がドキドキした。

************
リナリー誕生日おめでとう!確か今日だよね!うろ覚ry(笑)

ラビに抱きつかれてもあんまり動じないリナリーとか、そんな関係な二人が良いです。


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†胸に花束を†

「また、ここに来てる」

ふわり。
という効果音がぴったりな笑顔でエアリスは笑う。

「ああ。……好きだからな」
「ふふ、いが~い、だね」
「人を見かけで判断するなと言われなかったか?」
「うーん、そうね、ごめんね」

「…………別に、構わないが」
多分、好きな理由はただ、花がが好きなのでは無く、あんたがよく来るから。
………だと思う。


「私のお気に入り、教えない方が良かったかなぁ?」

手を顎に当ててエアリスは悩むように言う。
それは、俺に知られたのを後悔してるのか?

「あ、ううん。違うの。クラウド、泣かないの」
「泣いてないだろ」
「そう?」
「どう見ても。」
くすくすと彼女は笑う。


「クラウドが来ると、お話の世話、ほとんどやってくれるから私の出番無くて少し淋しいの。」


「……花の世話したかったのか?」
「もちろん。私、お花好きだから。」

それは悪い事をした。と思いつつエアリスを見ればエアリスは花に触れて嬉しそうに笑っていた。

「でも、ね」
「?」

「クラウドと一緒に育てたんだなって思うと、嬉しいの。なーんて、クラウド、どうすればいいか困っちゃうよね?」
「…そうだな」

思わず笑みが零れる。

「クラウド、よく笑うようになったね」
「そうかもな」
「お花のお陰かな~」

ぷつ、ぷつんと枯れた花を摘んでエアリスは花を覗き込むようにして見る。

「……いいや」
「ん?」


「あんたのお陰かな…」


立ち上がって如雨露を置きに歩き出せばエアリスもちょこちょこと着いてくる。

「なぁに~クラウド、いつの間にそんな女の子の扱い、上手くなったの?」
「あんたが転がる位には上手くなってるか?」

と意地悪く言えば

「……言ってあげません」

と拗ねられた。
「あんた今…」
「そんな意地の悪い質問、答えてあげません!」


くるりと向こうを向いてしまったエアリスの頬は膨らんでいて。ああ、あんたはそういう所が子供っぽいよな。とこっそり思う。

「エアリス」

一歩近付いて彼女の頭に顎を乗せて緩く抱き締めればエアリスは俯く。

「そこまで不貞腐れる事ないだろう」
「……うーん、くやしい」

エアリスは腕を軽く掴む。

「クラウド、どんどん年上っぽくなっちゃうのね」

丸い翠の瞳が俺を映す。
そうだな、あんたの方が年上だけど、あんたはいつまでも子供っぽいな。

「あんたの方が、年上だろ?」

ゴソゴソとポケットを漁って小さな箱を取り出す。

「誕生日おめでとう、エアリス」


翠の瞳の前に箱を翳せば、ぱちり、とエアリスは瞬きをする。

「…ありがとうクラウド」

だからティファもユフィもみんな今日静かだったのね。
と余計な一言を付け足して箱を受け取る彼女。

「帰ったら、パーティーなのかな?」

ふふ、と嬉しそうに笑うものの、バレてしまったのは予想外だ。

「さあな」

ととぼければお楽しみなのね。とため息を吐かれる。

「クラウド、これ、開けてもいい?」

にこりとエアリスは笑って箱を指差す。
「ああ。大した物じゃないが…」

パコ、と開けられてエアリスは感嘆の息を吐く。

「綺麗……」

小さな箱に入れたのは花のブローチ。
指輪を渡す程の度胸が無かったのかと聞かれれば残念な事にそれもある。の一言だ。

「ありがとうクラウド!私、大切にするね」

笑うエアリスに微笑み返して、ブローチを彼女の胸元に付ければ彼女はまた花のように笑った。


************
エアリス誕生日おめでとォォォォォ!!!!!!!!!
いつまでも大好きです!><


時間軸は……AC後に生き返った感じかな!(笑)
もうクラウドもお花屋さんになっちゃえよ!!みたいな←←←



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「クラウド、おめでとう」
「……え?」

エアリスはふわりと小さな花束を俺に渡す。
「誕生日、だよね?」

「………」
今日は何月何日だっただろうか。
と少し思い起こしてるとエアリスは笑った。

「ハチガツ、ジュウイチニチ。だよ?」

「…あぁ。誕生日、だな」
「ふふ、おめでとう」

「……ありがとう」

貰った小さな花束を見る。
エアリスが育てたのであろう花達は強気に咲き誇って綺麗だと思う。

「プレゼント、買う暇が無かったの」
「これで十分だ」

「そう?」

くるりとエアリスは回る。

「私はちゃんとしたの、あげたかったな」

少し離れた所で微笑むエアリスは空気に溶けてしまいそうで。

手を少しだけ、エアリスに伸ばす。

「ん?どうしたの?」

「………いや、少しだけ、不安で」
「私はここに居る、よ?」

しっかり手を絡められる。
「……そうだな」
けど、不安なんだ。
今にも、あんたが風に溶けてしまいそうで

絡められた手とは逆の腕をエアリスの細い体に回す。

折れそうな位、細い。

ぽす、とエアリスの肩に頭を置くとクスクスと柔らかい笑い声が聞こえた。

「こんなに近くに居るのに、不安?」


「………少しだけ。あんたは、空気みたいだから。」
「くうき?」

なにそれ。初めて言われた。
とエアリスはまた笑う。

絡められた手が離れたとくしゃ、と頭を撫でられて。腕を背中に回される。


「クラウド、生まれてきてくれて、ありがとう」

ああ、なんて、幸せな。


「……こっちのセリフだ」

彼女に聞こえないように囁いて、彼女の背中に腕を回した。

***********
クラエアでっす\(^O^)/
えへへへ永遠に好きだと思う。
エアリスに甘えればいいよクラウド!!!!
幸せになれよクラウド!!!!
時間軸は多分王国心。

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