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只今Drrr中心。よろず倉庫です。たまに鬱。 現実逃避ばかり。常に\(^0^)/
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幽帝→静
幸せな死ネタ。(?)それでもよろしければ、どうぞ。


嗚呼、すごく冷たい。
何処だっけここ。

確か、確か僕は…………


「帝人くん?」
「……ぅ……っ!?えっ!!」
「………大丈夫?」

ひらひらと目の前で手を振るのは、
「か………すかさん?」
「良かった。」
無表情で大丈夫?と聞かれるとあまり心配されてないような気がするが幽さんだから仕方ないと首を回す。
「えと、ここは……?」
「…………さて、どこでしょう」
「へ?」
「ごめんね、けどなんとなくは解るでしょう」
「……?」
「…自分で気付くのが一番いいよ」
「言ってる意味が、」

解りません。
と口で伝える前に幽さんが立ち上がる。

「帝人くんって」
「あ、はい?」
「歳、いくつだっけ」
「……17です」
「そう」

何でいきなり……と思ったけれど自分が童顔な事を思い出して肩を落としたくなった。

「俺はね、21。」
「はあ……」
「…………」
顎に手を当てて何か悩むような仕草をする幽さんに僕は首を傾げる。

「何なんですか?さっきから」
「いや、………別に」
別にってことはないでしょう!!と言いたいところだがこの鉄仮面の前ではそんな言葉すら憚れる。

「…いいや、行こうか、帝人くん」
「はい?」
一体何処に。と
言えばそういえばここは本当にどこなんだろうと辺りを見渡せば誰かの部屋みたいだった。勿論僕の部屋じゃない。

「……………」
一つ、扉があってそこから出るのだろうな、という事はわかった。
「………幽さん」
「うん」
「あの……………もしかして、僕」
「うん」
足に刺さっているように見えるクッションを見つめる。

「死んでるんですか?」


「そうだね」

………そうだねって!そうだねって!!
そんなあっさり!
ああ、変だとは思った、僕は行かなきゃ行けない所に、行かないと、って…思っ……………
え~と、何処に行きたかったんだっけな。

「どうして僕は死んでるんですか?」
「交通事故だよ」
「………」
「相手の信号無視」
「はあ……」
「死体、見る?結構ショッキングだと思うけ」
「いいですいいですいいです!見たくないです!!」
「そう」
「僕は死んでますけど、幽さんはどうして……」
「怪物だから」
「は?」
「………企業秘密」
「はあ…」
す、と手を引かれてあれ、僕幽霊なんじゃないの?触れるの?とか思いつつ歩き出す。
「あ、あの!」
「なに」
「僕、行かなきゃいけないところがあって………」
「連れていかなきゃいけない所があるんだけど」
きっとそれは天国と呼ばれる……いや、自分はきっと地獄だろうけど…そんな所だろう。
「その前に行きたいんです!伝えないと、いけなくて…」
「……けど今は君幽霊だし」
「…………………………」
ごもっともだ。霊感のある人ならきっと聞こえてくれるだろうが、生憎自分が会いに行きたい人は霊感なんて無縁っぽい人だ。
ええと、あー…あっ!
「…どこに行きたいの?」
「静雄さんのところです!」
思い出した!と拳を握りながら言う。
「兄貴の…分かった」
「わ、本当ですか!?」
「でも、兄貴は君の事見えないよ」
「……そうですよね」

冷たく言うわけでも無く、温かく言うわけでも無く、ましてや呆れて言うわけでも無く。幽さんは幽霊に対しても態度を変えない。
「じゃあ行こうか」
「はいっ、ありがとうございます」



池袋はやはりというか、僕が居なくなっても変化は無かった。

「帝人くん」
「えっ、はい?」
「信号赤だよ」
「わわっ」
ブン、と車が僕の体をすり抜ける。
怖っ!物凄く怖っ!
そんな僕に忠告した幽さんは周りの人に訝しげに見られていて、少し申し訳ない気持ちになった。

「すみません」
「もう一回交通事故起こす所だったね」
「……すみません」
再び二人で歩き出せば幽さんはあそこに居るね。
と指を差す。
指の先に居る静雄さんも僕が居なくなってもなんら変わりなく、自販機を投げている。
「死ね!ノミ蟲!!」
「シズちゃんが死になよ!今日は君の相手なんてする場合じゃないんだから」
「てめえが仕向けたんだろ!!」
「はぁ?いくらシズちゃんの言葉は俺に響かないからって言っても良いことと悪い事があるよ!!帝人くんが死んだのは俺のせいじゃないよ、シズちゃんのせいなんじゃない?」


「……帝人くんの話だね」
「………ですね」
駆け回る二人を見て、頭の中がカチコチ鳴り出す。
カチコチカチカチコチコチカチコチカチカチコチ!
「……兄貴に言いたいことって」
「もう、」

カチン!

「意味の無いことですよ」

あぁ、けれど

二人に歩み寄る。二人に僕の姿は見えないけれど、飛んできた自販機も標識も身体をすり抜けるから問題はない。

「静雄さん」
臨也さんと睨み合う静雄さんの腰に抱き付く。


「僕、静雄さんがすきでした。」


ズキリ、と頭が痛くなって、涙が出てた。幽霊でも涙が出るんだなぁとか思いながら大きな身体にしがみつく。
生きてる時なら、この人の体温を幸せと感じただろうに。

「ん?幽?」
静雄さんは身体の向きを変える。

静雄さん。僕は本当にあなたが好きだったんですよ。
そんな事言ってなかったから知らなかったと思いますが、

臨也さんと静雄だったら間違いなく静雄さんの手を取ってたんです。

「帝人くん」
静かになった空間に幽さんの声が響く。
涙を拭こうと手を顔に伸ばせば手がさらさらと無くなっていくのが見えた。
淡く光って、砂みたいにさらさらと空気に溶けていく。
「幽さん」
「俺はね」
「……幽?」

カツ、カツと幽さんは僕に歩み寄る。
静雄さんは首を傾げて、臨也さんは何処かに行ってしまっていた。
僕の身体はさらさらと融けていく。


「君が好きだったよ」


「…………なんですか、それ」

何だかおかしくて思わず笑えば僕の目の前は真っ白に溶けていった。

***************
実は静→←帝←幽だったという話。
本当は「アイドルは死神!」みたいな感じで死神幽とか考えてましたが、長くなってきたのでこんな話に。
静雄を追い掛けて「好きです」って言いたかったけど交通事故に。
話の流れ的には戦争サンド→幽帝→静→←帝←幽みたいなのを書きたかったんですが(笑)
死ネタだと非日常大好きな帝人に幽霊になれるというプレゼントをしてあげたい!←
死ネタ苦手な方すいませんでした。

ルリ、幽、セルティ、杏里辺りは幽霊が見えてもいいなぁなんて思ったのです。(こそっ)


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「嫁にきてください!」設定の幽→帝(←ルリ)アイドルコンビは結婚してますが幽ルリ要素はあんま無いです。
よろしければ、どうぞ。

「お疲れ様です」
「お疲れ様です!」

撮影が終わり撤収準備をしている中楽屋に入り化粧を落とすのやら着替えをしたりする。
「幽平さん、お疲れ様です」
「……卯月さん」
「今日はこれで終わりですね。明日の予定は15時からですけど…」
「卯月さん」
「……はい?」
「来月の23日は休みでしたよね?」
「ええ。今のところは何も入ってません」
「………ならいいです」
「なにか先約があるんですか?」
「ええ……………

兄の結婚式なんです。」


あの二人が結婚式を挙げるまでに2年かかった。
敬愛する兄の結婚式なのだから全力で祝福をしてやりたい。

けれど、自分が好きだった人と兄が結婚するという事態での俺の心情、察していただきたい。

自分の左手の薬指には、彼女とは結ばれなかったものの指輪が嵌められている。
この指輪に繋がる人は決して嫌いではないが、自分が一番好きな女性は兄に嫁ぐ彼女なのだ。



「ただいま」
「お帰りなさい」
「あ、お帰りなさい」

二人分の声に多少驚きつつリビングに上がれば結婚相手と、もう少しで義理の姉になる人。
「……帝人さん、来てたんですか」
「幽さん、敬語は止めてくださいっ僕のが年下なんですから……」
「お疲れ様です」
す、と白く綺麗な手がティーカップを差し出す。
「ありがとう」
「幽さんもルリさんも久しぶりですね」
ふわりと笑う帝人さんはケーキみたいだなぁと空腹のせいか思った。
「……うん、久しぶり」
「ゆ…幽さん、忙しいですからね」
相変わらず幽平呼びが抜けきれないルリに苦笑しつつ(顔には出てないだろうけど)紅茶に口をつける。
「でも顔見れて良かったです」
「結婚式には行くよ」
「え、大丈夫なんですか?」
「休みにしたから平気」
「私も行きます、ウェディングドレス姿の帝人さん、見たいです」
「うっ…、恥ずかしいなぁ……でも嬉しいです」

はにかむ帝人さんはとても幸せそうな顔をしていてルリもはにかんだ。
「………もうすぐ義姉さんか」
「………い、いいですよ帝人のままで!!」
「お義姉さん……いい響きですね」
「ルリさんまで!二人の方が年上なんですから止めてくださいよ……」
「…帝人さんと兄貴は兄貴の方の部屋に住むの?」
「えっ、あ、あぁ……そうなると……」
「引っ越さない?」
「うーん今二人だけなので静雄さんの部屋で大丈夫かなと…」
「二人ともこのマンションに住みなよ」
「えぇっ!?」
「…………部屋は確かに余ってますよね…」
「ちょ、でも迷惑じゃない?二人の家に僕らもって」
「全然」
「………だそうですけど」
「………………えぇと……」
「なら兄貴と相談して兄貴が良いって言ったらこっちに住みなよ」
「…………はぁ…」
…勝算はある。
兄に自分から言えばいいのだ。
うちに引っ越ししないか、と。(兄は自分に甘いのだ。)

「あ、いけないもうこんな時間」
時計を見るなり慌てて立ち上がる帝人さん。
「帝人さん、送るよ」
「あ、そうですよ。暗いですし」
「うーん、じゃあお言葉に甘えちゃおうかな…」

照れたように頬をかく帝人さんの手には兄と同じ銀色の指輪が嵌められていて、自分らしくない事を思ってしまった。

俺が先に出会っていたら、なんて。

**************
この静雄さんの嫁シリーズは芸能サンドだったり静帝だったりの話です。
幽ルリな話は全然出てこないと思います…。(……)

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帝人が黒沼帝人。次男です。原作沿いのような………な話。青帝です。それでもよろしければ、どうぞ


「兄さん」
「なに」

「俺は紀田正臣をどうこうしたかった訳じゃなかったんです」

弟は言い訳の時にいつも敬語を使う。
「ああそう。」
目元が赤い弟にそれだけ言う。泣くくらいなら最初からしなければいいのに。
「なんでも良かったんです。カラーギャングなら。紀田正臣でも、誰が作っても」
「そう…。………だからって蘭兄を使っても良い訳がないでしょう」
「折原が関与するとは思わなかったから!!あいつが入って来なければもっと上手くやってたんです!!」
「…………青葉」
「……はい」
「それで、僕になんて言って欲しいの?」
「っ……」
弟は唇を噛んでまた泣きそうな顔をしている。
「そりゃぁ、蘭兄があんな所行ったのは青葉のせいでもあるけど………正臣があんな風になっちゃったのも青葉のせいかもしれないけど、僕にわざわざ言いに来たのはどうして?」
「………………にいさん、が」
うわ、声すごい震えてるよ青葉。
「帝人兄さんに、許してほしいんだと、思います……」
「許す?」
「…………」
こくりと首が上下に揺れた。
「許すもなにも………」
「怒ってるじゃないですか…」
「…まぁ、そうかな」
あ、凄い顔してるね青葉。そろそろ中学2年になるんだからそんな顔しないの。

「俺には、帝人兄さんが全てなんです」

「は?」
あ、いけない。こんな風に言ったら泣いちゃうかな……。
「カラーギャングに関して僕が喜ぶとでも?」
「………は、い」
「…………まぁ、ちょっとはわくわくしたけど」
「………………」
「はあ……青葉、おいで」
「!」
近寄る青葉にくすりと思わず笑う。
犬みたいだよねぇ、何年経っても。

「帝人兄さん」
「あんまりこういうの言いたくないんだけど………過ぎた事だから、ね」
「……はい」
さらさらと髪を梳けば青葉は赤い目元のまま目を細める。
「正臣は強いからきっと立ち直ってくれるだろうし……」
「………きっと、そうですよ」
「それにしても、君や正臣に介入できる折原さんかあ………ちょっと気になるなぁ」
「俺にはコンタクト取ってません、兄貴にです」
「そう」
自分よりすこし小柄な身体を抱きしめて背中をぽんぽん、と叩いてやる。
「今は僕達二人と母さんしか居ないんだから問題起こさないでね。」
僕らはまだ中学生だし。
と言えば青葉はそうですね、解ってますと呟く。
「蘭兄も早く帰ってくるといいなぁ」
何だかんだ、自分に対して兄として接してくれた部分もあったので蘭兄は嫌いではないのだ。

「…………そうですね」
腕を離せば青葉と目が合う。

「ああそうだ青葉」
「?何ですか」


「僕ね、正臣に誘われて池袋の学校受けることにしたから」
「え」


少し、青葉は僕から距離を取った方がいいし、正臣が心配だったし、なにより池袋だし。あとは親と相談するだけだ。
「な、に言って」
「ごめんね」
「だってそんな、進路表もう出したじゃないか」
あ、素に戻ってきた。そっちの方が青葉っぽくていいな。とこっそり思う。
「来週また最終進路決定の紙が来るよ」
「…………うちにそんな金」
「相談するよ」


「…………だから、仲直りしたの?」

じろ、と青葉が僕を睨む。いや、それは考えすぎだよ、大体まだ行けるかもわかんないのに。
「嫌だった?じゃあまた無視しようか?」
「やっ…やだっ!せっかく」
「考えすぎだよ青葉」
「…………」
「ほら、そろそろ夕飯の時間だよ、いい加減着替えて来たら?」
「そうする……」
目元が赤いの母さんに心配されないかなぁと思いながら弟の背中を押した。

*****
何て邪魔なんだろうか。
ぎり、と歯を食い縛る。
結局帝人兄さんの一番は家族ではなく、紀田正臣なのか!!
邪魔だ邪魔だ邪魔だ邪魔だ邪魔だ邪魔だ邪魔だ邪魔だ邪魔だ邪魔だ!!
兄も、紀田正臣も、折原臨也も!!!!!
途中までは上手くいったと思ったのにいざ完結すれば失敗だらけだ!!
部屋に置きっぱなしの携帯が光っているのを見つけ、メールを開けば

「最近ダラーズってチームが出てきたらしい。」
というメールだ。
ダラーズか……。今は黄巾賊もブルースクウェアも居ないし勢力を拡大し放題なんだろうか。
サイトを一回だけ見たことが有るけれどメンバーはそんなに多くなかった。

もう一度サイトを見て何か変わってないか探って……次の火種にするのも悪くない。
メールには適当に返信をして、着替えを引っ付かんだ。


**************
青葉くんのべったり度が何割か増してます(笑)
原作沿いみたいな感じだけれど黄巾賊とのゴタゴタがいつ有ったのかいまいちだったので全部終わってからの話。
ていうかこの兄弟カラーギャング兄弟やなwwwみんなカラーギャングのトップだ……

色々なサイト様で兄弟パラ見かけていいなぁと思って書いたらまさかの青帝……だと…。……平和島家とか有っただろうに…… 平和島家は私が見たいだけです。←


蘭兄、青葉呼びの帝人
兄貴、兄さん呼びの青葉
にやにやにや………青葉の依怙贔屓っぷりが楽しい。


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幽帝←青(………?)
よろしければ、どうぞ。


「あれ」
パチリと電気を点けてみても誰もいなかった。



「…………」
携帯を開き、送信済みフォルダを見れば彼にしっかり届いているはずだ。
「………………」
返事はまだ来ていないけれど。
…………変だな。
まぁ待っていれば帰ってくるだろうし。

と思ってその場に座ればガチリと一応閉めていた鍵が開けられ、帰ってきたんだと期待をすれば開いた扉からは全く知らない少年が入ってきた。

……………俺、帝人くんの部屋の隣の合鍵でも渡されたのかな。

少年をガッカリした気持ちで見つめれば少年はゲッと小さく漏らした。

「…ねぇ、君」
「………なんで居るんだよ…」
「こっちの台詞なんだけど、ここ帝人くんの部屋でしょう」
「ええ、そうですよ」

ああ、もしかして。と開きっぱなしの送信フォルダの一番上のメールを再送信する。
するとやはり少年の方から自分が少し前に出たドラマで歌っていた歌が流れた。

「君……青葉くん?」
「……だったらなんですか」
「どうして君は帝人くんの携帯を持ってるのかな。」
「…………ちょっと預かってまして」

この子性格悪そう。
と勝手に思いつつ、立ち上がれば少年は一歩後ろに下がる。
「返してくれるんでしょう」
「貴方の携帯じゃないです。帝人先輩のです」
ムッとした顔をされたがこっちがしたい。
「帝人くんの部屋に置きに来たんでしょう」
「…そう……いや違うかな…………」
ぼそぼそと言う少年に少し焦れる。
ピロピロピロピロピロピロ

と少年の方からまた電子音がして少年が携帯を取り出す。
「なんだ…っ、せんぱ」
どうやら相手は帝人くんらしい。青葉くんとかいう少年が凄く慌てた顔をしている。
「や、あの……」
「青葉くん!」
カンカンカンと階段をのぼる音がして少年が口をぽかんと開けて階段の方を見た。
「もう、なんなの君!人の携帯を持ってどっか行っちゃうとか………」
「先輩が家に帰ってると思ったから家に届けに来たつもりだったんですけど」
「大体またその鍵使ったの?没収するからねっ……て、か…幽さん!!」

嘘臭い少年の話を聞いていればようやく帝人くんが俺に気付く。
「………こんばんは」
「こっ、こんばんはっえと、何で…」
ちらりと青葉少年を見てから
「携帯に連絡入れたんだけど…」
と言えば帝人くんは青葉くん!と叫んで青葉少年のブレザーのポケットに手を伸ばす。
青葉少年の顔が少し嬉しそうに見えて突き落とそうかな。
と不穏な事を一瞬考えたけど帝人くんの眉がこれでもかという位つり上がっていて、そんな風に怒られて喜ぶ青葉少年を少し気持ちが悪いと思った。

「帝人くん」
帝人くんが携帯を奪い返し、携帯を見つめてため息をついた所で呼べば帝人くんは青葉少年に早く帰りなよ。
と言って青葉少年ははい、また明日!と手を振って去っていった。
……俺を睨むのを忘れずに。

「すみません幽さん」
「……いいよ別に」
「あ、いじめじゃないですよ!ただその、青葉くんはいたずらっ子と言いますか………」
「いいよ。気にしてない。いいもの聴けたし」
「は?」
ぽかんとする帝人くんを部屋の中に引っ張り込み、玄関の扉をがちゃりと閉める。


「あの着うた、自作?」

耳元で分かりやすくゆっくりと言えば帝人くんは真っ赤になって後ずさろうとして玄関の扉に思い切り頭をぶつけた。

「なっ!なっ!?なななっ!!」
「俺の歌って役としてのだから着うたになってないんだよね」
「き……聞いたん、ですか……」
「うん」
可愛いなぁと思って抱き締めれば帝人くんはぐりぐりと頭を肩に擦り付ける。
……犬みたい。可愛いけど。

「やだもう爆発したい…………」
「ふ…」
「………笑うならもっと爆笑してくださいよ。無表情でふふふとか言われてもあーもー青葉くん明日絞める!」


「俺と居るときに他の男の名前なんて言わなくていいよ」

ふにふにと帝人くんの頬をつねればいひゃいれふと笑われる。
「ね、帝人くんは青葉くんが好き?」
「なっ…ひぁまあ、ひらいれはないですご…」
「俺は?」

意地悪かなぁと思いつつ頬をつねったまま聞けば頬をつねってる手を掴まれる。

「………はいしへまふ」

「え」

ちょっと待って。ずるい。
「帝人くん、どうせならちゃんと言って」
手を離してあげれば帝人くんは俺の胸に頭を押し付ける。

「知ってるからいいじゃないですか。」

「意地悪だね」
「幽さんには負けます」
「そうかな」
「そうですよ。」
「帝人くん」
「はい」
「好きだよ」
「……………………はい」

今度から青葉少年はライバル認定するとして何だかんだ幸せってこんなものなんだろうなと腕の中の温もりを強く抱いたのだった。

************
あまいかすみかもぐもぐもぐ………
青葉くんと幽を戦わせたいです(幽が圧勝するのが見たい)取り合い大好物なんですはぁはぁ………
帝人は自作着うたです。←やだかわいい←←
青葉くんはヘアピンで鍵を開けたりとか合鍵で鍵を開けたりとか。←


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青→帝(→正)Mじゃない青葉。
それでもよろしければ、どうぞ。


「先輩?」


机に突っ伏している帝人に青葉は近寄る。
中々下駄箱に来ない帝人に焦れて教室に行ったらまさか寝てるとは。
また遅くまでチャットでもしてたのかと思いつつ近寄れば帝人がぴくりと動く。

「う……」
「先輩……?」
がたりと帝人の前の席の椅子を引いて座る。
帝人の寝顔をとっくり見ていれば苦し気に歪められた顔におや?と思う。

「ん……まさ…み」

どうしてあの人を待っていられるんだろうか
貴方を置いてどっか行っちゃったんですよ。
貴方なんてあの人は別に必要ないんですよ。
貴方でなくていいんですよ。


遠目から見たことのある紀田正臣を思い出して苛立ち、帝人の肩を揺する。

「先輩」
「ん……う……?」
歪められた顔に反して幸せな夢をみていたんだろうか。
夢と現実が曖昧なせいかトロトロとした目をしている。
「あれ…………あっ、青葉くん!?」
「おはようございます」
「うわ、僕…………眠って……」
驚いた顔をしてから次第にその表情は曇っていく。

嗚呼、どうしてそんなにあの人を求めるんですか。


「起こしちゃってすみません。けど…」
「ああうん、ありがとう。」
ぎこちなく笑われて舌打ちをしたくなる。けれど帝人のせいで不機嫌になった訳ではないので飲み込んだ。

何で俺じゃ駄目なんですか。

「先輩」
「うん、なに?」
「一緒に帰っていいですか」
「うん。」
ふらりと立ち上がる帝人に合わせて立ち上がり、椅子を机の中に入れる。

「わ、随分寝てたな……」
外は紅く染まりきっていて帝人は目を細める。
「綺麗ですね」
「………………うん」

帝人は静かに笑う。

「さっきね、幸せな夢を見たんだ。」
「…へぇ、そうなんですか」

幸せな夢。その夢の中に自分が含まれない事が解りきっていて青葉は泣きたい気持ちになった。

「正臣が居て、園原さんが居て、なんだか凄く楽しい夢だったんだ」
「………そう、ですか」

「………本当にする為にはもっと頑張らないと……」
「…………そうですね、その為に俺らが居るんですから」
「そうだね。青葉くんには本当に感謝してるよ」
「いえいえ…そんな…」

やわらかく笑う帝人に青葉はとうとう目頭が熱くなった。



このあいまいな感情をかかえて自分はしあわせになれるんだろうか。

**************
正←帝←青。大変美味しいです。
何時もより大人しい青葉くん。(ていうか弱い(笑))
気が付いたら先輩が凄く好きで、でも先輩は紀田正臣の事しか考えてなくて、そんなの解ってるけどもう引き返せない位好きになってて、告白して振られるのは嫌だから今の利用される関係に甘えて、そしたらもっと好きになっちゃってあー紀田正臣が帰ってこなければいいのに。
ってやるせない気持ちで帝人と一緒にいる青葉。
本当は苛立ちも大きいから帝人にギャンギャン言いたいけど嫌われたら立ち直れないから何も言えない。
優しい言葉にいちいち期待しそうになったり。
そんな青帝がうまいです^q^



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「お茶の間騒がせ」「育むように~」と同じ設定で芸能サンド。
キャラ崩壊、捏造、最早パラレル。
それでもよろしければ、どうぞ


「あ」

と突然声を上げるものだからどうかしたのかと同じ方に顔を向ければガバリと自分を抱きすくめる人物。
「わ、ぶっ」

「……………幽平さん」

「へ?………あ、」
「こんにちは、帝人さんとルリさん」
「こんにちは、幽さん」
「………こんにちは」

なんと自分に抱き着いているのは超有名俳優の羽島……いや、平和島幽さんだった!
「…セクハラですよ幽平さん」
ルリちゃんの声がいつもより冷たい。何かあったのだろうか…と幽さんを見れば幽さんは僕を見て
「……………嫌?」
と首を傾げる。
サラサラと流れる黒髪は自分のそれより手入れが行き届いているんだろうなぁなんて頭の隅で考えて
「いえ……べつに……」
ととりあえず返す。


カシャカシャカシャカシャと音がしてそれがカメラの音と気付いた頃にはルリちゃんに引っ張られて、走っていた。
「うわぁ、凄いね。幽さん変装も何にもしてないから…」
「帝を撮りに来たに決まってるでしょう!」
「え?何で僕?」

――マスコミ達は『人気俳優と人気アイドルの休日の逢瀬』を撮ったつもりだが。

「………知らなくていいけど」
「まぁ、幽さんと、居たらっ、全部、スクープっなのっ、かな」
「…………………そんなところ」
「ちょ、ルリちゃん、止まって!早いっ」
なんで踵のある靴でそんなに早く走れるの!!
僕はコケないようにするので必死だ。
「…………………」
「はぁっ……」
「ルリさん足早いね」
「!!」
「えっ!?」

振り向けば帽子とサングラスを装着済みの幽さんが居た。
流石。足も速いだなんて……。

「………まだ何かあるんですか?」
ルリちゃんが僕を引っ張る。
「帝人さんが休みなら一緒に休日を満喫しようと思って」
「えっ?」
「………私が先約です」
ルリちゃんはキッと幽さんを睨む。あれ、ルリちゃんって幽さんの事嫌いだっけ?そんな事は無いと思うけど……。
幽さんを見れば幽さんは僕をじっと見つめている。
「…………えっと、別に、僕は一緒でも……」
「えっ、」
「本当?」
「僕とルリちゃん、カラオケにいく予定なんですけど」
「うん、一緒ならどこでもいいよ」
「はあ…そうですか」

ルリちゃんを見ればルリちゃんは困ったような焦ったような顔をしてる。
あれ、本当に嫌いだった!?
「………行きましょう」
きゅ、とルリちゃんが僕の右手を握る。
「うん。……えと、ごめんね?」
「帝がいいなら良いわ」
「……………」
ルリちゃんが嫌ならやっぱり断ろうか?と思うもなかなか良い断り文句が思い付かなくてルリちゃんの左手を握り返す。

歩き出せば左手も握られる
「へ、幽、さん?」
「…羨ましいから」
羨ましい?ああ、ルリちゃんと手を繋いでる事がですか?まぁ確かに親友の特権ですけど……。
ならルリちゃんと繋げばいいんじゃないだろうか。
ああ、嫌われてるかもって気付いてるからかな…。


そのまま三人で手を繋いだままカラオケ店まで歩いてしまって居心地の悪さを感じつつ案内された部屋に行けば二人は僕を間に挟むように座った。
「…………あの、」
「どうしたの?」
「どうかした?」

「近すぎないですか……」
「…幽平さん」
「ルリさんこそ」
「いえ、お二人とも…」
「気にしないで」
「気にしなくていいよ」

二人の息はピッタリだ。

「気にしますよ。女の子ですし」
「友達でも気になるんでしょう」
「………」
「………」

…………………あの、仲…悪かったですっけ?
まぁいいや勝手に曲を入れてしまえ。とタッチペンを握れば帝人さんがトップバッター?と幽さんが呟く。
「いえ、ルリちゃんです」
ピ、ピ、ピ、
とタッチパネルを操作してルリちゃんの歌った曲の中で一番好きな曲を予約する。
「帝も歌って」
備えられた二本のマイクのうち一本を差し出される。
もう一本はルリちゃんが持ってる。
「デュエット用じゃないのに?」
「楽しければ良いの。」

それもそうか。と思いつつマイクの電源ボタンをONにすると
画面に次の予約曲が入っていて、「あ」と声を洩らす。

「知ってる?」
いつの間にかタッチペンを手にしてた幽さんが問い掛ける。
「はい、良い曲ですよね」
前奏が終わったのでルリちゃんと二人で歌い始める。

「なら、次は俺とデュエットね」

どうやら今日のカラオケは休ませて貰えないフラグが立ってしまった。

**************
帝人の中ではルリちゃんのがまだ勝ってます。幽さんも凄く気になるけど……ルリちゃんが嫌なら……みたいなのがいいなぁ。
お互い譲らない芸能サンド。戦争サンドよりは大人しいけど粘着(笑)
大体灰色決着。



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