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只今Drrr中心。よろず倉庫です。たまに鬱。 現実逃避ばかり。常に\(^0^)/
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「お茶の間騒がせ」の設定のルリ帝。
帝人は女の子。キャラ崩壊、捏造のもはやパラレル。
よろしければ、どうぞ。


私の親友は非日常が大好き。

彼女は私を怖がらなかった。
そう、私が殺人鬼ハリウッドでも、彼女は私を恐がらなかった。


むしろ、喜んでいた。

そんな彼女は彼女で不思議な子だった。
よくよく聞けば彼女の周りは怪物で溢れていたのだ。

そんな私達は親友。

「ルリちゃん!」
「ごめんなさい、遅れちゃって」
「いやいや大丈夫。」

ヒラヒラと足にまとわりつくスカートが煩わしいと思いつつ駆け寄る。
「あれ、ルリちゃん」
「?」
「いや、その……もう少し変装したら?」
「サングラスって見えにくくて苦手…」
「あはは、あー、じゃあ髪型を変えるとか…」
さらりと髪を梳かれる。
「帝は心配性じゃない?」
「うーん、だってせっかくのお休みなんだし………」
「……まぁせっかくのお休みを邪魔されたくは無いけれど…」

そう言えば帝は私の髪を二つに結ぶ。
「ならこれで」
「………ありがとう」

帝は優しいなぁ。思わず笑みが零れてしまう。
「帝、今日はどこに行くの?」
「カラオケ!新曲歌って欲しいし」
「自分は歌わないの?」
「うっ………苦手なんだよ…」
「ふふ…個室なのは賛成。」

かつんかつんとヒールを鳴らして歩き出す。
「あ、そう言えば、」
帝が履いているジーンズ可愛いなぁ。と思いつつ服買いたいなぁと思案していれば帝が声を上げる。
「ルリちゃん、羽島さんと共演してたよね」
「………………はねじまさん?」

どうして、帝がそんな特定の芸能人の名前を。

「……幽平さんがどうかしたの?」
「え、ああ……その、あの人、変わった人だよね」
「…………」
変わった人。帝にとってその単語は友達になりたい人に当てはまる事が多い。
羽島幽平という人はたしかに、変わった人だ。
自分と同じ怪物でもある。

「静雄さん……えっと、バーテン服の人ね、と兄弟だったみたいで…前鍋を一緒に囲んだんだけど………面白い人だった」
「……悪い人では無いけど…」
「ルリちゃんの前でも無表情だった?」

こてんと首を傾げる帝は可愛い。
「ええ。本人は笑ってるつもりでも無表情だったけど」
「へえ……」
ああ、嘘はついていないけれど。
やってしまった。と帝の輝く顔を見て溜め息をつく。
帝の言う変わった人が帝のお眼鏡にかなった時、彼女の眼は輝き、1週間以上はその人の話題になるのは確実。

「さ、行こう」

にこりと笑って帝は私の手を取る。
「ええ」

その日は私が6割、帝が4割歌い、流れがゆるい時間を過ごし、帝の家でご飯を食べて帰った。

ああ、羽島幽平の話題がやはり一番多かったけれど幸せな休日ではあった。



「ルリさん」
「あ、…幽平さん」
「良かった、間に合った」
撮影が終わり、あとは帰るだけの私を追いかけてきた幽平さんが私を呼ぶ。
「あのさ」
「…………はい」

帝はこの人の出る作品をすべて見たのだろうか。
相変わらず無表情だけれど美しい造形の顔を見る。

「帝人さんと仲いいって聞いたんだけど」
「……ええ」
帝の名前が出た事に多少驚きつつ私の中で警報が鳴り響く。

嗚呼!嗚呼!お願い!お願いだから!


「帝人さんの好きな食べ物って何かな。」
お礼に渡したいんだけど。
無表情な彫刻が呟く。

「…み、そだれ焼き鳥」
「味噌だれ焼き鳥?………わかりました、どうも」
「あ、の…幽平さん」
「?」
「………いえ、なんでも…お疲れ様でした」
「うん。お疲れ様」

カツ、と幽平さんが一歩踏み出し、振り向く。
「あ、ルリさん」
「は、はい」
「送りましょうか?」
「いえ、大丈夫です」
「そうですか」
「ええ。お気遣い、ありがとうございます」
「いえ、当然のことです。では」
「ええ、さようなら」


カツ、カツ
お互い歩き出す。
警報は相変わらず頭の中でガンガン鳴り響く。
嗚呼!あの顔!確かに奥に潜んでいる感情!嗚呼、あの人が!他人にあまり関心を向けないあの人が!

「みか……」

世の中には意外に怪物が沢山居る。

怪物は受け入れてくれる人間が好きだ。それはそう、誰だって愛されたいし、愛したい。

帝は怪物が好きだ。私は帝が好きで、きっと、そう、
妖精も、喧嘩人形と呼ばれる彼も、羽島幽平も…………


「…………得体の知れない、ひとに」

帝をあげるわけにはいかない。
誰かのものになるのだったらそれは世界一素敵な怪物でなくては。
そうしたら彼女は幸せだし、私も幸せだ。


彼が帝の特定の人になってしまうには早すぎる。
帝は押しに弱い。危ない。カモがネギを背負って帝のもとへやってくるというものだ。
………カモが狼だったら、
危ない。非常に宜しくない。



私は世界でたったひとりの親友を大切にしたい。
警報はいつしか歌のように、そして遠ざかっていった。

************
そしてそのうち「お茶の間騒がせ」なルリと幽の関係に。
ルリちゃんには帝人に対してタメにしてみました。幽ルリ小説で割にルリちゃんがタメだったりしたので…(心中でだけど)
みかど。だけどルリちゃんだけみか呼び。とか可愛いかなぁとか思ったんだけどむにゃむにゃ……
ルリちゃん呼びにするかルリさん呼びにするかルリ呼びにするかちょっと悩んだけど帝人にはルリちゃんと呼んで貰いました………うーんどの呼び方がいいかな……。悩む…

あ、幽は基本フェミニストです。


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