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芸能サンドの続きです。
よろしい方はどうぞ。
結局夏休みに行くことになった。
「あの…何かすみません」
「何が?」
浴衣を着ながら幽さんに謝れば幽さんは首を傾げる。
その拍子に雫が髪から落ちてそれすら映画のワンシーンを見ている気分になる。
……落ち着かない。
「長野に行きたい。なんて言っちゃった事です」
「……どうして?」
「こんなに時間かかると思わなくて…」
避暑地と言えば長野。それしかあの時浮かばなかった。
新幹線なり深夜バスなりで行くと思ってた。だって遠いし。
けれど幽さんの車で行くことになったのだ。
「10…いや、9時間位で着くよ」「そんなに運転するんですか!?」
ルリちゃんも僕も運転免許持ってないのに!幽さん1人で10時間も運転するだなんて!
ほぼ1日中だ。そんなの無理でしょう!?
やっぱり長野は無しで。と言おうとしたら
「それで、俺もそんな長時間運転は辛いかな、と思って考えたんだけど」
考えるように顎に手を当ててたけれど表情は相変わらず読めない。
「長野県に入る前にどっかで泊まろう」
「え」
「あ、お金はあの換金した分で足りると思うよ」
「いえそうじゃなくて!」
つまりそれって2泊3日が4泊5日位になると言うことで……
「幽さん…」
「うん?」
「今度の休みっていうか夏休みでいいですか?」
「うん、いいんじゃないかな。」
そして二人のスケジュール調整の末、日にちは決まったものの………
「一週間旅行とか……考えられない………」
一般庶民な僕は目眩を感じたものだ。
しかも幽さんとルリちゃんはどこでも目立つし。インターチェンジは色々凄かった……。
ちなみに、今は中間地点を越えて目的の長野県の旅館だ。
「でも俺運転好きだし、楽しいよ」
「そ、そうですか…」
浴衣も着こなす幽さんがスラリと襖を開ける。
「あれ、ルリちゃん」
「…………ルリさん隣の部屋じゃ…」
「食事は一緒にしてもらったんです」
まぁ1人でご飯は淋しいよね……。
それにしてもルリちゃんの浴衣姿って実は貴重なんじゃないだろうか。
流石アイドル、似合ってる。
…………というか旅館の人にいつ言ったんだろう。
ていうかそんな融通聞いてくれちゃうのか旅館の人…。
と思ったけどすぐ納得してしまった。
部屋を決めるときに揉めたのだ。揉めたっていうか…うん、大騒動。
旅館の人はポカーンとしてた。
ついでにギャラリーもびっくりしてた。
そりゃあそうだ。
仲の良いと囃されていたこの俳優とアイドルがどこからどう見ても一般人の僕と同じ部屋がいいとか言ってフロント(旅館の場合何て言うんだろう?)でぎゃあぎゃあ騒いでたのだから………。
それで旅館の人が気を使ってくれたんだろうな……。
申し訳ないと思いつつありがとうございますと心の中でそっとお礼を言う。
「じゃあ食べましょうか」
この時の僕は食事の席ですらこの二人の前ではあっさり決まらないなんて予想してなかった………。
「明日は何処に行く?」
幽さんが漬物をぱりぱりとかじりながら聞く。
「うーん旅館でグダグダするのも良いと思いますけど…幽さん疲れてるんじゃ…」
幽さんが漬物を食べてもその漬物が高級な何かに見えるから不思議だ。
「いや、運転は大丈夫だよ。ただ……あの車に飽きてはきたけど」
「え?」
「飽きた?」
思わず僕とルリちゃんは幽さんを見る。
「うん、違う車乗りたいなぁ…と思って」
あれ5日続けて乗ってるからね。
と付け足して幽さんはご飯を口にする。
ルリちゃんと僕は目を合わせた。
聞きました奥さん!
みたいな視線でルリちゃんは僕を見る。多分僕も同じ目をしてる。
なんかそれって、服は二度も袖を通さないのと似てる感覚ですよね。
………なにそれこわい。
そういえば幽さん自分のマンションに車何台もあったな………。
「る、ルリちゃんはどっか行きたいところある?」
「え、…………特には…ないかな」
今日行ったところ楽しかったし…。と付け足しつつ煮物を食べるルリちゃん。
ちなみに今日行ったところはガラス工房…?
みたいな所でルリちゃんは興味津々という感じで見てた。
怪物メイクとかやる人だからもの作り自体好きなのかなと新たな発見をしたものだ…。
ちなみに幽さんは無表情で汗を流しながら吹きガラスをやっていて、それを見た工房の人が本気で心配をして三人分のお茶をくれた。
顔に出なさすぎるのも考えものですね、とタオルを渡したりした。
うん確かにあそこは楽しかった。
「帝人君ってワサビ大丈夫?」
「ワサビ?ええまぁ平気ですよ。」
「じゃあワサビ食べに行こう」
………………ワサビって食べるものだっけ。
僕とルリちゃんは幽さんを見つめる事しかできなかった。
**************
ひる●ラで安曇野のワサビ園を最近放映してて吹いた私です。タイムリーすぎるやろ!!wwwと笑い転げたかったけど家族がいたので我慢してました。(どうでもいい)
そんなわけで前後の後ですが続きます。
左右に続きます。
左右の左までしか行かなかったら上中下に変えますww行き当たりばったりな人ですみませんwwなんか1234とかはもう使ったし違うの使いたいとか思って前後でやったんですがまさか前後で終わらないとは思いませんでした。(笑)
仲悪すぎる芸能二人は楽しいです。大体帝人が提案した事は受け入れるので仲悪くてもなんとかなるこの三人。
なんとかならないのが補色や戦争(笑)
長くてすみませんでした。
ツイッターで○時間に○RTされたら従兄弟パロで旅行に出かける芸能サンドをかきましょう。という涎じゅるりなお題が出たのでRT数行ってないけど(泣いてないよ)書きました。
**ルリと帝人が従姉。ルリは帝人の事を帝(みか)と呼びます。
**幽とルリの仲が悪いです
そんな感じで相変わらず捏造たっぷりキャラ崩壊な話です。
よろしければ、どうぞ
僕の従姉のルリちゃんは今や日本を代表するアイドルだ。
ちなみに、僕の家の近所でマンションを丸々買い取り、一人住んでいる人は羽島幽平さん。本名は平和島幽さんで、この人も今をときめく人気俳優である。
そんな僕はそこら辺にいる普通の学生だ。ちょっと自慢できることはタイピングが早い事くらい。
けれどそんな平凡極まりない僕の人生はその芸能人二人によって普通とはちょっと違う人生になっているのだ。
「帝!久し振り」
バタンと扉を開けて来たのは久し振りに見る従姉のルリちゃんだった。
「ルリちゃん!だ、大丈夫なの?パパラッチとかに追われてない?」
「平気。………それより…帝こそ、ここに住んでて大丈夫?」
「まあ……なんとか……」
冷房のない、小型の扇風機だけつけている狭い僕の部屋はルリちゃんにとってあまり好ましくないようで、よく引っ越さないかと言われるのだけれど、そこまで甘えられないと毎回やんわりと断っている。
ていうか…ルリちゃんは女で僕は男だしルリちゃんは一人暮らしだ。
警戒心はそこそこ持って貰いたい。
確かにルリちゃんは僕より……寧ろそんじょそこらの男よりも強いかもしれないけど。
「それにしても今日は随分唐突だね。なにか有ったの?」
冷蔵庫から麦茶を取り出してルリちゃんに渡すとコップを受けとるなりごくりと一口飲んでルリちゃんはにこりと笑う。
「そう、あのね………」
鞄の中を探って、封筒を出して僕の目の前まで封筒を近づける。
「?なに?」
「今度の帝のお休みの時に旅行一緒に行かないかなって」
どう?と首を傾げる彼女はいつも返答に悩む事ばかり聞いてくる。
旅行だとか、遊園地だとか、グルメツアーだとか。
こういうのって彼氏とかを誘うべきだと思うんだけど……。
それでも不安そうにこっちを見るルリちゃんにいつも折れるんだけどね…。
いいよ、と言おうとした時ピンポンとチャイムが鳴った
「…私が出る」
「えっ!?何で!?」
何で国民的アイドルがそこで出るの!!大体ルリちゃんが出たら明日から僕と周囲の人との関係が……………!
「あれ、ルリさん」
「こんにちは幽平さん」
「帝人くんは…」
「居ません」
「………ルリさんって本当俺の事嫌いになりましたよね…」
「嫌いなわけじゃありませんよ」
なんと来たのは宅配便でも近隣の人でもなく、幽さんだった。
そして相変わらず二人の間に流れる何とも言えない重さの空気に慌てて立ち上がる。
「幽さん!どうしたんですか?」
「帝人くんこんにちは」
「こ、こんにちは」
「今度の休み、俺と旅行しない?」
「えっ」
「え」
僕とルリちゃんの声が重なる。
そりゃそうだ。だってさっき同じような台詞を言ったし、聞いたのだから。
幽さんは封筒を開けてこれ。とチケットを見せる。
「ハワイ行き……2泊4日の旅?」
「うん。」
2泊4日って金曜日から行ったとしても……学校とどうやっても被るんじゃ……と思いつつもうすぐ夏休みか。と思い当たる。
「あれ、ルリちゃんはそういえばどこに行こうと……」
ぺらりと見せられたチケットは3泊4日グアムの旅である。
「………………………あの」
「「何?」」
じっと二人に見つめられてちょっと戸惑うけどこれだけは言わせてほしい。
「日本国内の旅行がいいです………」
「「換金してくる」」
「えっ、いやあの、そこまで真剣に考えなくても!!もっと別の人と行くとか………」
と、そこまで言って僕は気づいてしまった。
…………そうだった。この二人は友達と呼べるような仲の良い人が居ないんだった………。
「えと、じゃあ換金したお金で旅行に行きましょう!」
だらりと伝う汗を拭いながら、そうだ避暑地に行きたい。と思い
「な、長野県とかに………」
そうして僕は従姉と近所に住む人と小旅行をする事になった。
***************
まさかの続きものに………。
いや、次で終わる予定です(笑)
長野についてちょっと調べてから次は書こう………とりあえず避暑地で浮かんだのが長野でした(笑)
長野の名産?はわさびしか知らない……調べるべし………
従姉がルリちゃんってあり得ないんだけどさ……前に言ったようにお姉ちゃんなルリちゃんとかいいなぁって思ってたのでルリちゃんと従姉にしました。
従姉なので怪力なのとかは知ってます。
ファイル名付けるのめんどくさいからか絵が消えてるのあるなww
順番すごいバラバラでした。まあ…何、気にすることはない。
これレイアウトうまく行かないなあ……
***絵はクリックで原寸です。
正臣オンリーのはエチャで厚塗りもどきの練習やってたやつです。なかなかに気に入ったというか厚塗りっぽいのできたの初なのでうp!
仲良し来良目指して。「先輩お昼一緒していいですか?」な青葉にしたかったけどなんか違う(笑)
芸能サンド。tさん宅のエチャに乗り込んだ(ピクシブチャットですが)時に描いたモノにルリちゃんを足しました。
二人で帝人の首を甘噛みだのちゅっちゅだのすればいいと思うのですが!!!!!←
臨也さんの描き方を忘れ気味な線画wwwクールビズの意味をよく分かってないので微妙。うざそうな顔してる帝人が描きたかったんじゃなかったっけな…w
目に痛いのは正臣誕付近で描いてたやつです。正臣誕で正帝小説書こうとしてたんですが、その時私の中で正臣が「将軍モード!」とか言って帝人を押さえつけて…なネタを考えてたんですが無理でした。「将軍」っぽい正臣だけ継承してこんな絵になりました。来良三人の絵とか落書き好きです。でも正臣描くの苦手です。あ、これ青葉居た。まぁ…来良が好きです(笑)
何か地味に溜まってたdrr絵ですww絵って基本ツイピクにあげてるんですがふつうピクシブだろwwみたいなwww
とりあえず何個かずつ…。表示されなかったら拍手かコメで言ってみてください…また記事分けたりとかします…。クリックすると原寸です~でかめです
ピンクっぽいのは芸能サンド+α芸能サンド本当好きなんですが需要ヌエーwwみんなはまればいいのに!
緑っぽいのは静帝。4/23終わるころに描いたやつ。静帝の日なので!って確か…。(でも芸能サンドも4/23に描いた(笑))
変に黒っぽいのは臨也誕生日に描いたもの。幽帝が好きなんです(笑)臨也は幽も苦手というかだといいなー。幽も臨也のことあんま好意的でないといい!そして美形サンドへ…私美形サンドネタって書きましたっけ?w
ちょっと色があかる~い!って感じのはピクシブチャットを屈服させようと奮闘してた時にかいたものです。雨に濡れた二人~みたいな。灰色の枠みたいのはキャプチャ切り取り失敗しましたww^q^
臨也さん誕生日おめでとう話!√3サンド(サンド?)です!
時間軸は相変わらず混ざってます……。設定的には原作!
宜しければ、どうぞ。
「誕生日なんですか」
「そうなんだよ、実は誕生日なんだ。ね、帝人君。祝ってくれないかな」
屋上。
今僕が居るのは学校の屋上だ。
いつものように黒いコートを纏った臨也さんは学校の関係者ではない。
不法侵入者に値するのだ。
「臨也さん、もしかしてそれを言いに来たんですか?わざわざ。」
「勿論だよ!帝人君祝ってもらいたくて、わざわざ来良の屋上まで来たんだよ。」
「はぁ……」
どう返せと言うんだ。
はっきり言って戸惑いしか生まれない。
「臨也さん」
「なんだい」
「臨也さんってぇ、いつ死ぬんですか~?」
「ま、正臣!」
今来たばかりなんだろう、正臣は扉の近くに居た。
カツカツと早歩きでこっちに歩いてきて臨也さんににっこりと笑顔を向ける。
「全く嫌ですねー5月は!害虫とかカビとか大量発生でジメジメとしてきますよねー。
そんな感じで臨也さんもこの時期ジメジメしたりしないんですか?」
「ちょ、紀田正臣君。なに、喧嘩売ってるわけ?」
「正臣さすがにそれ、失礼すぎるよ…」
「えっさすがにってなに!?帝人君もひどい!」
正臣が臨也さんの事を嫌いなのはよぉく知っているのだ。
けどこう、なんていうか誕生日の時くらいは優しくしてあげたら?
とか少し思うわけで……。
「でも臨也さん、誕生日ってことはまた一つ歳を取るんですよね?25歳ですか?30歳でしたっけ?
ミステリアスに渋カッコいい30代目指しちゃいます?わーカッコイイーついでにカビみたいな髭生やすとかどうですか?俺が直々にシャンプーしちゃいますよ!ハイターで。」
「ハイター!?それもうカビだよね!?」
「君はどんだけ俺が嫌いなの。」
眉間に深いシワを刻みながら臨也さんは正臣に言うけれど正臣は気にせず
「お誕生日おめでとうございます臨也さん、今日が命日ですね~」
なんて言った。
「ちょ、正臣!縁起の悪い……」
「帝人君が嫁に来るまで死ぬもんか!」
「は!?」
「今すぐ!屋上から落ちて死んだらどうですか!今なら歳を取るのに耐えきれなくてっていう中二病で死にましたって警察に言っておきますから」
「やだよ。俺は長生きしたいからね」
「あの世でずうううっと生きてればいいじゃないですか!その頃帝人と俺はラブラブランデブーなんで」
「しないよ」
「否定早っ!ちょ、帝人ぉ~傷つくだろおお…」
「なんで僕が正臣とランデブーしなきゃいけないのさ…」
ぐにっと正臣の頬を抓って臨也さんに向き直る。
「いひゃい、いひゃいろひはほ」
「臨也さん、あの」
「なんだい?」
「お誕生日、おめでとうございます」
突然だったからプレゼントもなんにもないですけど…
と言えば臨也さんは帝人君!と叫ぶ。
「ありがとう!」
「いえ、あの」
「やっぱり帝人君は俺の事好きなんだよねっ!安心してよ、俺も帝人君のこと大好きだから!」
「は?」
どうしてそうなる。
おもわず正臣の頬を抓る手を放してしまった。ついでに昼ごはんであるサンドウィッチも落とした。
「だーっ!臨也さん!マジ!その脳みそどうなってんですか!?ああ帝人のばか!そんな鈍いお前もチャーミングだが!だが臨也さんが調子乗るから!!!!」
「紀田君は臨也さんをなんだと思ってるの…」
身振り手振りで話す幼馴染は相当この情報屋さんが嫌いみたいだ。
「帝人君!今日学校終わったら俺の家に来なよ!ケーキ買って待っておくから!」
「いえ、遠慮します」
「太郎さんてばつれないんですからぁっ!甘楽ちゃんショック~」
「ネカマ口調は気持ち悪いですよ。」
「そうですよネットの中だからこそ許されるんですからね。死んでください」
「全く君本当俺の事嫌いだよね……」
「臨也さん、今日は予定が先に入ってるので…お祝いに行けませんが…おめでとうは言ったので…」
「いいんだよ帝人くん、君が俺の家に上がりたいのはわかってるよ…」
「いえ思ってませんけど」
つれないなぁとまた臨也さんは笑って屋上のフェンスに立つ。
「あのまま落ちればいいのに」
「こら正臣…」
「帝人君!俺は君を愛してるよー!!帝人君!ラブ!」
「ええぇっ!?」
にっこり笑ってそのまま臨也さんはフェンスから飛び降りた。
「ってちょ、臨也さん!?」
慌てて立ち上がってフェンスから下を見ると黒いコートがヒラリヒラリと器用にベランダやパイプを伝ってグラウンドの方まで下りていくのが見えた。
「……やっぱあのひとハイターでも死なねーかもな」
「それ本気だったの?」
「半分くらいは」
正臣は本気で嫌いなんだね。と笑ってフェンスから空を見た。
*************
臨也さん誕生日おめでとうございます!!!!!
臨也さんを本気で嫌いな正臣が好きですwwwww
臨也好きさんはすみませんでした…^q^
一応帝人はあんまり冷たくならないようにしたんですが…どうだろ(笑)
臨也さんはうざいくらい帝人に「ラブ!」って言うのが好きです^^
正臣が一生懸命帝人を臨也から守るとか好きです!幼馴染!ヒュウ!(何)
25歳?くらいなのかな臨也さん。
や、永遠の21歳ですよねwwきっとwww
4万打リクエストのお品です。
原作とは色々時間軸とかずれた補色サンド。
帝人が覚醒入ってます。
それでも宜しければ、どうぞ
隣に居るべきは誰だ。
杏里か?黒沼か?いや、俺だと思うのだ。
俺であってほしいと、思うのだ。
「みっかどー!ナンパいかねー?俺と一緒に男スキルを磨いてガールハンティング成功率アップ!どうよ?」
「ごめんね正臣。今日は用事があって。」
「……あ、そう。」
日本語を喋ってよ。とか馬鹿な事言ってないで帰るよ。とか…………そんな事は言わず純粋な謝罪に腹にチクリと痛むようななんとも言えない不快感が起きる。
「あんまり池袋で騒ぐなよ。お前も俺も華の高校生なんだからな。ただただひたすらに青春という名の甘酸っぱいスクールデイズを過ごしてればいいんだぞ」
「騒いでなんかいないよ。正臣こそ騒いでるんじゃない?」
「俺は何時でもガールハントに夢中だっつの。ナンパに必須な情報収集はちと大変だがなー。まぁ俺に掛かれば池袋の情報なんて………」
「正臣は本当に正臣だよね」
「おうよ、俺は紀田正臣。将来の夢はヒモ!な17歳だ!ドゥーユーアンダースターン?」
「……」
「うぉーい!!あからさまに引くなよ!!」
帝人は、帝人だ。
俺の幼なじみで、親友で、変わらない筈だ。
帝人自身は、変わらない。
その事に安堵しつつぺらぺらと言葉を放ち帝人と肩を組めばガラリと戸が開く音がした。
閑散とした放課後の教室に入って来たのは一学年下の黒沼青葉だ。
「すみません先輩、遅れました」
と頭を軽く下げる黒沼に帝人は俺の腕を退けて
「いいよ、謝らなくて」
と言いつつ黒沼に近寄る。
帝人は変わってしまった。
黒沼のせいで。
なにやら良からぬ事を企み、帝人を利用している黒沼。
帝人はきっと後輩の頼みだから断れないんだ。どんな企みだかは知らないが黒沼はダラーズというカラーギャングの創始者である帝人を狙って居るのだ。
俺は黒沼が嫌いだ。
きっと黒沼も俺の事が嫌いだ。
今も憎々しげに俺を見ているしな。
くるりと帝人が振り返る。
「ごめんね正臣。それじゃまた明日」
「ん、おぉ…じゃあなー!明日のナンパには付き合えよー!」
「ナンパ以外なら付き合うよ。じゃ、行こうか青葉くん」
「はい先輩!」
黒沼は嬉しそうに帝人の隣を歩く。
きっと黒沼は帝人が好きなのだ。愛とか恋とかそういう意味で。
…………反吐が出る。
帝人の弱さにつけ込んで、取り入って、何をしようっていうんだ。
俺の親友はそんな安い奴じゃない。
俺の親友はお前みたいな奴が隣にいていい奴ではない!!!!
「みかど………戻ってこいよ…!」
夕日の射し込む教室で一人歯を軋ませた。
「先輩、紀田正臣先輩とはどんな関係なんですか?」
「どうしたの?いきなり」
「いえ、ちょっと気になったので……」
他のクラスなのにいつも隣にいる紀田正臣。
彼は自分と帝人先輩との仲をよく思っていない。そんなわけでよく睨まれたりするのだ。
「邪魔だなぁ」
「え?なにが?」
「いえ、なんでもないですよ。」
「そう?」
「あ、それより先輩」
「なに」
「今更なんですけど、どうして俺と契約してくれたんですか?」
「ああ、居場所を作るためだよ。
僕と、正臣と、園原さんが一緒に居れる為の居場所を作るためだよ」
この人は、淡々と話す。
そこには紀田正臣に見せるような笑顔など浮かべられるのだろうか?と思うくらい、淡々と、事務的に口を動かしているようだ。
「先輩」
「うん?」
「俺たちのこと、信用してくれますか?」
紀田正臣という人自体に憧れなど抱いたことはない。
「うん、勿論。君達はよくやってくれてるから……」
紀田正臣という人物自体に羨望を抱いたことはない。
「大切な、大事な、“ ”だと思ってるよ」
ただ、ただ竜ヶ峰帝人という人物の親友である紀田正臣にほんの少しばかり思うことはある。
けれどそれを言う代わりに彼に言ってやろう
「貴方のせいでこの人が変わったんでしょう」
と。
それはまだ…………もっと帝人先輩が壊れてからで言ってやるのだけど。
「…………せいぜい駒らしく働きますよ。」
前を歩く帝人先輩の背中を見つめながら俺は言い様のない不快感をため息に融かすのだった。
***************
よんまんだリクエスト「帝人を慕う青葉と駒として青葉を信用してる帝人。青葉が気にくわない正臣。第三者から見ると青葉に嫉妬する正臣」
でした!リクエストありがとうございました!!^^
まさか補色サンドのリクエストがくると思わなかったので(しかも私のツボをついている!)楽しく書かせていただきました!!
………………………視点失敗しましたかね……。(滝汗)
うーん……。嫉妬するように見せるって難しいですね…青葉と正臣を絡ませれば良かったのか…!?口喧嘩的な…。
この話は結局青葉と正臣がお互いに嫉妬してる話でした。
ポジション取りやがってコノヤローとか、先輩に思われやがってコノヤローみたいな!
補色サンドはこういう話大好きです…へへっ…^///^
あと帝人が覚醒しててかわいくなくてすみません(笑)
愛想もねえww
リクエストありがとうございました!
お気に召さなかったらすみません…
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