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只今Drrr中心。よろず倉庫です。たまに鬱。 現実逃避ばかり。常に\(^0^)/
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冷たい風の中、僕らは。

「僕が君の事好きか。だって?」

目の前のスラリとした青年を見る。
その瞳は曇っている気がする。

「どうしてそんな事聞くの?」

何にも応えてくれない。
それもそうだ。
質問しているのは彼が先で、僕はその質問に答えていない。
彼は質問を質問で返されるのが嫌いなのだ。だから、無言。

僕はふぅ、とひとつため息をついて
「君の事、嫌いじゃないよ。嫌いだったら家に遊びに行ったり、…しないもん。」

「なら、」
好きか?と彼が問うてくる。
こんな彼を見たのは初めてじゃないだろうか。だって彼はいつも自信に満ちているから
こんな不安そうな彼は初めてお目にかかる。

「海馬君は、そういう事、聞かないと不安?」
僕はまっすぐ彼を見つめて言う。彼は「あぁ。」と返してきた。

「だからだよ。
今僕が「大好きだよ。」「愛してる。」なんて言ったら君は安心しちゃう。
安心して僕の事あまり見なくなっちゃう。
  だから、言わないよ。」

そう言うと彼は安心したのかフッと顔を綻ばせて近付いてきた。
そのままギュゥッと抱きしめられる。
僕はそっと彼の背中に手を回した。
耳元で
「では、行って来る。」
と言って離れてしまった。

「ねぇ。」
僕は彼を引き止める。
「何だ。」

「安心、したでしょ?」

すると彼は少し驚いて
「………あぁ。少しな」
と言ってまた歩き出してしまった。


僕は俯いて彼の心が今までと変わってしまった。
と少し残念に思いながらも「帰ってきたら、すぐに会いたい」と
呟いて彼を見送った。

「帰ってきたら、僕は、君は、また変わるんだ。」
その言葉が彼に届く事は 無かった。


君が僕の事「好き」っていう気持ちがちゃんと分かってて、
僕が君の事「好き」って言う気持ちを分かってないから
君は優しく接してくれたのだ。

僕が君の事「好き」っていう気持ちを知ってしまったから
君は僕に「嫌われない」と思ってしまうのだろう。
その通りなのだから僕には分が悪いなぁ。と思いながら
帰路へ向かうのだった。

************************************
社長が長期アメリカ滞在する予定な話^^^^^^^^
相棒の「君は安心してしまうでしょう?」の部分を言わせたかった。
パソ子からなので半角、全角が携帯からだと見にくいかもです。←

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