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首!の幽帝。ふたりは付き合ってる。
そんな話。よろしければどうぞ。
「帝人くん、こんばんは」
鼓膜を刺激する声はいつも電子混じりだ。
忙しい相手だから仕方ないと思いつつ、そういえば最後に会ったのはいつだったかなと帝人は思った。
「こんばんは幽さん、お元気ですか?」
毎回変わらない言葉を投げかければうん元気かなと変わらない返事が返される。
「今日は平和島さんに会いました。」
「うん、兄貴は元気?」
「相変わらず自販機投げてましたよ」
「そう」
他愛の無い会話をする。最初の頃は幸福感に満たされていたが最近では帝人にとって少し寂しい時間になった。
「今度、……来週の水曜日と木曜日がお休みになったんだ」
「そうなんですか!あ、でも……会えない、ですね」
帝人は学生の身で平日は学校に行かなければならない。
会えたとしても少しの時間しか会えないだろう。
「会えない?」
どうして、ぽつりと幽が問う。
「え、いやあの……学校、じゃないですか僕」
「終わってからなら会えるでしょう?」
「はい……あの、でも」
学校がある日に休みの時は会わない方がいいのでは。という言葉を帝人は飲み込む。
困らせたい訳では無いし、会いたいと思ってくれるのは嬉しいのだ。
「帝人くん」
「はい」
「俺は、元気だけど帝人くんに会えなくて死んでしまいそうなんだ」
いつものように静かな声が電子混じりに鼓膜を刺激する。
どくりと帝人の心臓が大きく跳ねる。
「幽、さん」
「うん」
「僕は、寂しかったです。」
「…ごめんね」
「学校で疲れてても、幽さんに会えたら、疲れが取れると思います。」
そう、帝人は携帯越しの触れあいが少し寂しかったのだ。
沢山会話をしても部屋の中には自分ひとりしか居ない。
鼓膜を震わすけれど、無機質な携帯を通した熱は帝人にとっては少し冷たいくらいだった。
電話が嬉しくない訳では無い。
困らせたい訳では無い。
我儘だと思われたくない。
だから恋人という関係になった時に平日に貴重な時間を割いてまで会いに来なくてもいい。電話で十分だと言ったのは帝人だ。
「あ、あああの、すいませっ、」
「帝人くん、」
「違うんです、あの、」
「帝人くん」
「………………はい」
「会ったら手を繋ごう」
「…………はい」
「帝人くんをずっと抱き締めたい」
「……は、い」
「帝人くんにキスしたい」
「あ、の……」
「会いたい」
「ぼ、僕も、会いたいです」
幽の声は相変わらず一定のトーンに変わらずの無表情で話しているが聞いてる帝人は真っ赤になっていった。
こういう時電話の方がいいかも。
と帝人はこっそり思った。
「じゃあ、水曜日にね」
「はい、水曜日に」
「おやすみ、帝人くん」
「おやすみなさい、幽さん」
ぷつりと電源ボタンを押して帝人は真っ赤な顔のまま布団に突っ伏した。
***************
幽帝で「おやすみ」と言わせたかったの………!!無駄に長いわ!馬鹿め!
幽は幽で恥ずかしい台詞をポンポン言いそうだなぁ。それに帝人が振り回されたり……
なんて、思ったり。
恋人になるときの話はまた違う話で(笑)
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