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救いようの無い話の続きです。
続きなので前回読んでない人は読んでからお願いします。(注意書き含みで。
やっぱり救いようのない終わりです
読んだ後の苦情は聞きませんので悪しからず
********
汝、それを罪と知らず
目が覚めたら体中が痛かった。
何時僕は寝たんだろう。昨日は何をしてたんだっけ。
あぁそうだ。昨日アテムが帰ってきて…久しぶりにしたんだっけ。
時計をみて、そういえばアテムが帰って来たのは確か朝の3時。今は7時。最後に見た時間は確か5時だ。そんなに時間が経ってない事が分かった。
変な所が痛い。変な姿勢で抱かれたからかな…
身体を少し起こすと下半身からドロドロしたものが伝うのが分かった。
「い…痛…ア…テム……?」
アテムの姿が無い。どこに行ったんだろう。あれ、夢だったのかな。そんなバカな。
キィと扉が開く音がして扉の方へ顔を向けるとタオルを頭に掛けたアテムが居た。
「相棒、起きてたのか」
「ううん、今起きたよ」
アテムは僕の方へ歩み寄り、僕の頬に触れた。
「少し待ってろよ。あ、身体平気か?」
「…体中痛いよ」
「すまない。長期出張が無ければもうあんな事はしない」
アテムは心底申し訳なさそうに眉を下げる。
「いいよ別に。結局僕も嬉しかったし。」
アテムは頭を拭いてた手を止めてタオルを机に放る。
「相棒、身体気持ち悪いだろ。風呂に入ろう。」
「う、うん」
アテムは僕をお姫様抱っこで抱き上げる。そういえばさっき行為をする前にもお姫様抱っこだったなと思い出して顔が熱くなる。
そんな僕を見てアテムはフッと笑って僕のおでこにキスをした。
「悪いな。相棒の身体はオレが相棒が起きる前に洗う予定だったんだが」
「いっ、いいよ!其処までしてくれなくて!!自分で体位洗えるよ!!」
「身体、痛いんだろう?」
「そうだけど…」
「それに、汚したのオレだしな。」
そんな事を言いながら浴室の扉を開ける。
「アッアテム…別に体位自分で洗えるってば…!!」
「何だよ。今更身体中見られてもあまり恥ずかしくないだろ?いつもの事だろ。」
「そっ…そうかもしれないけどっ」
やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしい。
「あーやっぱり相棒と一緒に入るんだったな…」
「え?」
「風呂。」
「へっ!?」
「先に入るんじゃなかったぜ…」
「ばばばばバカじゃないのっ?!」
そう言うとアテムはタンクトップを脱いで浴室の外へと投げた。
そして僕の後ろにあるシャワーを取ってコックを捻る。
「アテム…?」
ザアアァァと温かいシャワーから流れるお湯が泡だらけの僕に降りかかる。
「アテム、下、濡れちゃうよっ?」
「着替えは昨日相棒が置いといてくれたんだろ?」
「そうだけど…」
じゃあタンクトップ脱がなくても良いんじゃないかな。と僕は不思議に思った。
結局体を隅々まで洗って貰って湯船に浸からされる。
「熱いか?冷たくないか?」
「いい温度だよ」
アテムは湯船のお湯まで温めてくれてたのか。優しいなぁ。
「相棒…」
低い声で囁かれ、なぁに。と聞き返す前に口を塞がれる
「んっ…ぁっふ…」
頭の後ろに手があって逃げられない。まぁ逃げる気は無いけど…
「んんっ…んぅ」
アテムの舌が滑り込んできて僕の舌を絡めとる。お互いの唾液と唾液が混ざり合ってくちゅくちゅと水音がする。
僕はこの音が苦手だ。やらしい音を聞くと恥ずかしい。
「ふっ…あ、……っ」
いやいやいや、ちょっとアテム!?流石にこれは長すぎるよ!!息いつ吸ってるの!?僕は酸欠気味だ。
ぎゅうっとアテムの肩を掴むとやっとアテムは離れてくれた。
「君って…肺活量凄いね…」
「そうでもないぜ?」
もう出る。と僕が言うとアテムはタオルを持ち出して体を拭こうとするのでそれはやんわり断って着替えをもって来て。と言った。
持って来て貰った着替えを着てまたアテムにお姫様抱っこをされて部屋に戻るとアテムは
「シーツを替えなきゃな。オレと相棒のでベタベタだ」
と笑いながら言って僕を椅子に座らせる。
「替えのシーツ、どこだっけな?」
「そっちのタンスの一番左上の段だよ」
と笑って言う。久しぶりにアテムと会話をするのが楽しい。
そして僕は汚れたシーツを見た。
見てしまった。
背筋が凍りつく。とはこの事だろうか。それにサアアァと血の気が引く音がする。
シーツに付いている、赤い、染み。
「あ…」
さっき自分は何回抱かれた?どんな風に抱かれた?
「ああっ…」
頭を抱えて昨日の情景を思い出す。
下腹部の鈍い痛みが僕に訴えかけているようだ。
僕が頭を抱えている姿が見えた様で慌てて駆け寄ってくる。
「相棒っ!!どうした?頭が痛いのか!?」
「アテム…」
「相棒…?」
僕はカタカタと震える手でアテムの両腕を掴む。
「アテム…ねぇ、そのシーツの染み…」
「あぁ。これか?」
アテムはシーツを摘む。
「血…だよね?」
「あぁ。」
アテムは至って普通に返す。
怖い。アテムがとてつもなく怖い。
「相棒と、オレの子供のな。」
にこりと笑ってアテムは言う。
僕が好きな、格好いい、綺麗な笑顔だ。
どうして、そんな顔でそんな事を言うんだ。
「ねぇ、アテム…」
体が冷え切ってる気がする。口が上手く動かない。
「僕の子は…」
「捨てた。」
普通のゴミをゴミ箱に入れた。そんな言い方。そんな言い方無いじゃないか!!
いやそれよりも今アテムは何て言った?
捨てた?
「捨てたっ…て?」
わなわなと唇が震える。あぁ聞いてはいけないのだろうけど。
「相棒の身体から、出てきたんだ。だから、ゴミ箱に捨てた」
「っ…!!!!!!」
にこりとまたアテムは笑う。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!!!!!!
アテムが怖い。どうしようもなく怖い。
下腹部の痛みはきっとあの子が僕を恨んでいるからだ。まだ名前も性別も知らないあの子が。
「殺し……ちゃった」
涙がポロリと頬を伝う。
「相棒?」
「ああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!」
僕は顔に爪を立てて泣き叫んだ。
守ってあげなきゃいけなかったのに!!
愛してあげなきゃいけなかったのに!!
僕は何て事をしてしまったんだ!!
「相棒、泣かないでくれ。」
アテムは僕の手を僕の顔から外して僕を抱き締める。
「どうして泣くんだ?お前が殺したんじゃない。オレが殺したんだ。」
「ねぇ!!僕2回目に抱かれる前嫌って言ったよね!?」
「ああ、言った。でもオレは抱いた。」
「違うんだ。こんな事言いたいんじゃない!!違う違う違う!!!!!」
涙は止まる事を知らないかの様にずっとボロボロこぼれてくる。
「相棒…相棒…」
「あの子は生きていたんだ。」
少しの間だったけど。
「僕の中で…生きてたんだ」
胸に苦いものが広がる感じがする。
アテムは僕の涙でぐしゃぐしゃの顔に何回もキスをした。
「相棒、すまない。今度からはゴムを付ける。だから泣かないでくれ。」
「違うんだアテム。僕は君との子供が出来て嬉しかったんだ。」
「オレは子供なんか要らない」
はっきり。力強く言われる。
「うん…昨日のを聞いて知ったよそれは」
ポタポタとまだ涙は止まらない
「相棒。」
「なぁに」
「疲れてるんだ。寝よう。」
「そうだね。…疲れて…っ…」
「あんなものの為にそんなに泣くから。」
あんなもの?僕の心は何かが弾けたみたいだ。だって目の前が灰色。
もう涙も止まった。
アテムがそっと僕をシーツを替えたベッドに引き倒す。
「相棒。これで本当にふたりきりだな」
後ろから僕を抱き締めているアテムは嬉しそうに言う。
「邪魔者はもう居ない。」
アテムはあの子が邪魔だったの?
自我さえ持っていなかったあの子が。
「……」
「幸せだな」
うっとりとアテムは言う
「………」
「クスクス。久しぶりにデートでもしたいな」
「……」
ふふ。と笑って歌う様にアテムは言った。
「相棒、愛してる。」
アテムは僕の首筋に吸い付いておやすみ。と言った。
僕の頬に一筋だけ涙が伝った。
***********
また長すぎすいません\(^0^)/
ドロッドロ☆
楽しいのは私だけ^^^^^^^^^
多分もうゴム無しでする事は無くなるんだろうな。今度子供作ったら相棒は本当壊れると思う。
王様は病んでても全然問題ない☆
多分相棒も狂っちゃう。
お互いに依存し始めるんだろうなぁと思います。この設定の2人。
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